「マチネの終わりに」最大の失敗は、魅力のカケラもない早苗が、役割の重要さで主人公の二人を圧倒していることに尽きる。
貧弱なメガネザルの様な女・早苗が天才ギタリスト蒔野に横恋慕して、見え透いた罠と小細工で主人公二人を引き裂き、あろうことか蒔野の妻の座に収まる。
洋子はアメリカ人経済学者と結婚、男児をもうけるが、すぐ離婚。養育権は夫と半々、国連で働き、ニューヨークとスイスを行ったり来たりの生活。
洋子が蒔野に再会しようとすると、絶妙のタイミングで登場してきて邪魔する。そうしているうちに、早苗は女児を出産、子持ちの蒔野は身動き取れない。
この八方ふさがりの状態で、二人は5年ぶりにセントラルパークで再会。終わり。

これ、真の主人公はメガネザル早苗。