懊悩を分け持ってくれる漱石やドストエフスキー等が必ずしも最良の文学ではない。苦しまずに済んでいるタイミングで苦しみを引き寄せる必要もない。権威的な古典や名作も何のために読んでいるか分からないようなら読まなくていい。自分の心が震えることの方が重要だ。学識や名誉や見栄のために心を抑え込む虚しい読書を続ければ、この板の大勢のように実感に乏しい知的なふるまいしかできなくなる。彼らは自らの知識を整理し続けているうちに人生の大半を費やした気の毒な人々である。こんな掲示板にうっかり迷い込んだ10代の君は彼らを心底軽蔑した方がいいのである。