梅崎春生〜戦後派作家〜 [無断転載禁止]©2ch.net
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大江 勢いの問題として、死が人間の燃え盛る生命をあらわす、という場合もありますね。
具体的にいえば、梅崎春生が死ぬ前に書いた『幻化』、あれは不思議な小説で、それこそ、葛西善蔵、嘉村礒多、牧野信一と延ばしてきた先に、晩年の梅崎春生があったかもしれないと僕は思います。
古井 風の吹く町のことを書いた梅崎さんの『風宴』という小説も、一日半か二日のことを書いているんですが、その中で主人公が何度も死んでいるような感触を受けます。
(「明快にして難解な言葉」) へー風宴に「死」ねぇ
そういえば最近エッセイ集が発売されたからファンは要チェック へー風宴に「死」ねぇ
そういえば最近エッセイ集が発売されたからファンは要チェック 行列のできる飲み屋で、先頭に並び、早技で飲み干した後、走って行列に並び直す万ちゃん。 そもそも「風宴」は下宿先の娘の葬儀を背景として
不登校に悩む作者の青年時代を書いた作品だから。
坂口安吾の「暗い青春」もそうだけど
大正末から昭和初期の青年たちは意味もなく悩む。 >>13
ちょうど坂口と太宰は境遇が似てますよね
坂口「酒飲み早死に」太宰「インテリ不登校、道化」 太宰は高校時代の馴染みの芸妓に駆け込まれて実家から勘当されたり、
学生運動仲間からたかられて離脱したり、
人妻と心中事件を起こして相手を死なせてしまったり、
と言った具合に悩む理由はじゅうぶんありますよ。
坂口や梅崎にはそういうものは無い。
まあ、父親が早逝して少なからぬ苦労をなめた、というのはありますが
彼らの苦しみには生きることそれ自体が苦しみのようなところがあるわけです。 >>15
確かに梅崎春生には深刻な私小説はないですね。
仰せの通り、人間そのものを扱ってる印象です。 庭に出没するモグラ退治のため、土の中にカミソリを埋めていた
と遠藤周作が書いていたような >>17
そりゃ梅崎の冗談って話しだったと思う。
悪戯で有名な遠藤周作だけど、その遠藤に
輪をかけて変人だよね、梅崎は。
子供騙しな悪戯つーか嫌がらせ
みたいな事をさんざん遠藤もされてる。
奥さんがまとめた追悼本に遠藤が書いてたな。
でもずっと亡くなるまで親交はあったし
むしろ仲良かったみたいだ。 梅崎の全集を買ったよ。
じっくり読んで行くつもり。
「幻化」は好きだったなぁ…圧倒されたな。
第一次戦後派の中でも、
最も第三の新人に資質が近いと思う。 幻花だけは細々とでもずーーっと残るんじゃないだろうか たしかに
幻化は日本で一番いい小説だと思う
初版本 福武 講談社 3冊もある 20だがね。
梅崎の奥さんや遠藤周作の手記を集めた
「幻化の人 梅崎春生」に出てた気がするんだが、
遠藤に「これが小説、ってのを見せてやる」
って「幻化」執筆の時に言ってたそうだ。
「幻化」は梅崎が亡くなる直前に脱稿して、
死後に掲載されたんじゃなかったかと記憶してるが…
梅崎本人は死期が迫ってる事が
分かってたんじゃないかね。
これが最後の作品になると分かっていて、
渾身の力を込めて生命を賭けて執筆した、みたいね。
それが、生き永らえた戦後を経て坊津へ回帰していく、
自分の総決算みたいな構成になった理由かな、と。
あの鬼気迫るような緊張感もね。 おかしくなった軍医を暗殺しにいく地獄の黙示録のような小説が面白かった。 武田百合子の富士日記を読むと
新聞の訃報記事にあの助けてくれえ、というような顔写真がのっていた、とか
弔問のために自宅にいくと奥さんが廊下の電話の前で吐く様にないていた、といった
非常に生々しい描写があります
また、生前親しく付き合っていた遠藤周作のエッセイによると
「梅崎さんの死は、我々もいずれ死ぬのだという事をまざまざと突き付けるものだった」
とあり、同世代の友人たちに与えた衝撃はすさまじかったようです
「風宴」に書かれたどこか飄逸な「死」の風景とは別物です
「桜島」「狂い凧」「幻化」などで必死に生にしがみついてきた者の
「敗北」であり「破滅」ですね
ユーモアで蔽ってきたものがその敗北で噴出したとでもいうか それはどうだろ。
必死になって蔽ってきたものが統御できなくなり、
噴出して「敗北」し「破滅」したのは
三島由紀夫だろw
梅崎は必死になって蔽ってないだろ。
デビュー作から丸見えだ。
分かった上で、周りにも分かられた上で
道化ていただけだろ。 南が丘文庫
http://www.minamigaoka.info/BOOKS/
Official Homepage
横浜市立南が丘中学校の母体である、平成研究会、通称、経世会とは、自由党吉田茂派を起源に持ち、周山会(佐藤栄作派)・木曜クラブ(田中角栄派)の流れを汲む、鉄の軍団と呼ばれた保守本流集団である。
横浜市立南が丘中学校OB会 怠惰の美徳 (中公文庫)
梅崎 春生 (著), 荻原 魚雷 (編集)
出版社: 中央公論新社 (2018/2/23) ■ このスレッドは過去ログ倉庫に格納されています