『 私は最近深い疲労でろくろく動けなくなった。昨日今日の疲れではない。
多分生きてきただけ、80年以上の疲労を溜めてきたのだろうと思う。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

疲れたと言えば、怠けていられるというのは、実にぜいたくなことなのだ。
昔だったら、高熱が出てもいないのに、寝ていられる社会的な風潮はなかった。』

透明な歳月の光、「人間の人務」、2019年8月15日、産経、