西村賢太編の藤澤清造を読んだのだが、文章も読みづらいしあまり面白いとも思えず
3つばかり読んでやめてしまった

そして、同じく田中英光のを読んだのだが最初の「オリンポスの果実」で感動した
太宰の弟子であったようなことも書かれてるだけあって文章も悪くないと思う
(解説で西村がこんな文章でも作家になれるのか、みたいに言ってるがそんなに悪いだろうか)
オリンピックの日本代表という部分だけで私小説として貴重だと思った
それはともかくとしても青春をよく感じることのできる心にくる作品だ

それにしても藤澤清造の良さが分からなかった
もともと西村も田中英光にハマったらしいがその遺族の方と揉め事を起こして出入り禁止になって
小説は一時期諦めたと書いてある

本当はこの人は田中英光が好きなのではないだろうか
田中英光の遺族に破門されて藤沢清造に弟子入りをし直したように思えた
まるで宗教のようにこの人はすがるものが必要なのではないかと。