その屈折した系図のせいで、今の家の人間になっているんだ。
その程度の家の縁戚が、自慢なわけがないだろう。
自慢どころか、むしろ不満なわけだ。
しかし、それすら、ここの住民の目には、
たいそうな方々にみえる、ということがわかったのが、
いちおう収穫だった、と。