>>80
マジレスすると、太宰が軽く見えるのは、文体のせい。
人間はなぜ自分の思いと違ったことを言ったりやったりしてしまうのか、といったとても重い課題を繰り返している。
佐藤春夫がどう読んだかは知らないけど、それが見えなかったのかな。

女や子供(といっても思春期の少年少女)が太宰に惹きつけられるのは、女や思春期の少年少女のほうが、自分の身体と心のアンバランスに苦しむからだろう。
うさぎさんは醜いものが嫌いな美に生きる純真な心の持ち主だし、狸さんは、ただ人を愛しただけの純情青年だ。
不幸なのは、この二人が出会ってしまったこと。

大人の男というのは、醜くなった自分を偉くなったと勘違いするからね。