京都旅行の感想

刺激に満ち溢れすぎて体より頭が疲れたかも知れない
関西弁と英語と中国語が飛び交う世界ではっきり言って外国
関西人は下品で厚かましいと言うイメージは払拭された
少なくとも京都人は閉鎖的な一面もあるのかも知れないが優しいと知った
成熟した環境に育まれた人間性は、悔しいが福岡人などの比ではない
何より驚くのは文化財はもとより普通の住宅街からして普通ではない
アパート等ふくめ普通の住宅と言うのがまず見つからない
和風なら骨董屋、洋風なら雑貨屋のような佇まいで、どれも京都人の静かで強烈な自己主張を感じさせる
付き合うと結構疲れる人たちなのかもとは思った
人通りもまばらな閑静な界隈で、小さな公園かな、一休みするかと覗いてみたら、花山院のみささぎだったのには心底おどろいた
正確にはなんだか古風な格調高い名称があるようで、宮内庁の警告板がかかっていた
こんな場所にもこんなものがゴロンと転がってるのが京都か、千年の都かとたびたび唸らされる

バス一日乗り放題券を買ったのは大正解で、いろいろ見た
北野天満宮、金閣寺、立命館大学、同志社大学、京都御苑、上京区全体、下鴨神社

京都御苑は紫宸殿と仙洞御所は完全に封鎖されていたが、文化財指定の札などは一切ない
主の帰りを待ち、長い眠りについているかのようだ
御苑は太宰府以上に広大な敷地で、小砂利の絨毯を歩くうち相当に疲労した
下鴨神社は糺の森が世界文化遺産らしいが、おそらく植物学的な珍しさなのだろう
鴨川と高野川の合流地点にある森だ
建物はどれも国宝にふさわしい雅やかなもので、御所に異変がある際は、ここを代理政庁とする算段だった
今でも斎王に扮した少女が湧き水のささやかな小流れに足を浸したりして、護国豊穣を願ってくれている

収穫のある旅だったが、大変な旅でもあった
金閣寺は一度でも見られて良かったが、もう行くことはあるまい
外国人観光客と修学旅行の団体の犇めきで、この世の極楽が地獄の有様であった