都会から僻陬の地に流された青年が
現地人のとの交流過程で前近代的な風習や暴力に巻き込まれる
という筋書きはよくある話で

小説では石原 慎太郎の「秘祭」があります
これは中上健次や深沢七郎でも似たようなものです
簡単に言うと「土俗性」の文学ですが
あまりにステレオタイプの作品だから新味は殆ど無い
まあ技術的には上手いと思いますが

基本的に田舎とはそういう理不尽がまかり通る世界であり
それゆえまともな人間は都会に出ていきます
こういうことは80代のお爺ちゃんたちでもよく分かっている事ですね
たとえば小林信彦のように疎開先で凄惨ないじめにあった世代なら
生ぬるいとすら感じることでしょう