下々の者へ(1406) 投稿者:しおやま・よしあき 投稿日:2017年 7月24日(月)

8月8日…連日の「シネマヴェーラ渋谷」への早朝出勤。
今日の『孤独な場所で』と『危険な場所で』はニコラス・レイ人気のためか、初回から5部強の入り。
『危険な〜』開始時には7割近くの席が埋まっていた。知ってる範囲では、ルビッチ特集以来の大入りでは。
『孤独な〜』はいつ観ても痺れるが、『危険な〜』は効き過ぎた冷房がきつかった(つまり退屈で集中出来ず)。

休憩時間に『〈淫靡さ〉について』(工藤庸子・蓮實重彦・はとり文庫)を。
功成り名遂げたエリートインテリ高級官僚兼物書きに、
同業のお茶汲みレベルの婆さんが(無論経済的には工藤もエリート)、
フェミ香水を発散させながら徒弟的ヨイショ光線の乱れ撃ち
(元東大総長も無論満更ではなく、謙虚ぶりつつもエヘラヘラヘラ)。
次第に蓮實が安倍晋太郎に、工藤が稲田朋美に見えて来る”白い奇書”。役人の世界は理解不能。
ただ両人共に、きっと立派な勲章はもらうのだろう。版元の羽鳥書店はココの館主の本を確か。
本書よりよっぽど面白く意義ある出版だったと。
立たなくなった爺さんや(推測)、濡れなくなった婆さんの(同)、
つまり名誉心しか残ってない金満元官僚インテリの本など、
わざわざ駄目押し的に零細版元が出す必要は無いよ。まあ勝手だが。

漫画屋無駄話 其の1975
▼7年前に買ったまま積んどいた、『不敬文学論序説』(渡部直己・太田出版)を。
異常に多い漢字、超長い段落と、70年代の新左翼の機関紙風文章に激ウンザリ。
松尾スズキあたりが、イラスト入りで現代語訳してくれないか
(この人とすが秀実は別人なんでしょ?昨今の吉永小百合と市原悦子のように、区別がつかない)。
で、都の公金を平然とチョロまかしてた泥棒知事、石原慎太郎、TBSの誤報にマムシのようにからみ、
裁判で8000万要求してたが和解と。一体陰でいくら動いた?('06.6/29)