文芸・ジャーナリズム論系教員有志5名による文書についての見解
北原美那
2019/08/02
早稲田大学文化構想学部文芸・ジャーナリズム論系の専任教員5名の署名入りの文書(2019年7月17日付)が、
文学学術院の教員レターボックスに配られています。

内容をあらためましたが、この文書には著しく偏った情報が記載されています。

2019年7月17日
このたび、わたしたちは「笙野さんを支える会」を立ち上げました。
すでにご承知の方もいらっしゃると思いますが、
笙野頼子さんは『蒼生』2019年号(発行・早稲田大学文化構想学部文芸・ジャーナリズム論系)に、
「文学とハラスメント」特集を企画した学生たちの求めに応じて
「これ?二〇一九年蒼生の解説です」を執筆されました。この原稿をめぐって、
市川真人(早稲田大学准教授)氏と北原美那(「早稲田文学」編集者)氏が「名誉を毀損」されたとして、
各330万円、計660万円の「損害賠償」を求めて訴訟を起こしました。

笙野頼子さんの原稿については、文芸・ジャーナリズム論系の教室会議の折に、
長時間をかけて会議の参加者が各自、丹念に原稿に目を通し、
その上で、一人ひとりが原稿に問題点があるか、掲載してよいかどうかの判断を表明し、
大多数の者が掲載に問題はないと判断し、その理由をそれぞれの言葉で表明し、確認しました。
しかしながら、残念なことに、『蒼生』に掲載された笙野さんの文章が「名誉毀損」の訴訟の対象にされ、
これから長い期間に渡って裁判がつづき、膨大な時間と費用を余儀なくされます。
ご病気を抱え、ただでさえ難しい状況のなか、
学生たちの求めに原稿料もなしに応じてくれた笙野さんとその裁判を支えるべく、
わたしたち文芸・ジャーナリズム論系所属の教員有志は「笙野さんを支える会」を立ち上げ、
このたびみなさまに、笙野さんの支援をカンパと署名というかたちでお願いしたいと考え、
この手紙を差し上げております。事情をご理解の上、なにとぞ支援のほど、よろしくお願い申し上げます。
ご賛同いただけた場合、みなさまが信頼する方々にだけ、この呼びかけを拡げていただけますと幸いに存じます。
なお、振込先は以下の通りです。