とくに三島は小説では絢爛たる修辞と分析を柱にしており
台詞をそれほど多用しているわけではない
そういう作家がまったく異なる戯曲で緻密な構成美を示している
逆に太宰治は小説でも戯曲でも冗長すぎるわけだね
基本的に自分語りの人だから
その場合、小説はまあ良いとして劇としては苦しいものがある
複数人物の言葉が絡み合って物語が進行していかないから
太宰の戯曲がモノローグなら三島のそれはダイアローグだから
劇としてみた場合、三島の方が格段に上だろうね