80年代の黒沢清は本当に地味な存在で
「なんだこりゃ?わけわからん」という否定的な騒ぎにさえならず(にっかつ内ではともかく)
80年代デビューのスター監督たちに比べて認知度でははるかに遅れをとっていた。
ただ、一部の批評家が書いた単行本(リアルタイムでの評価)が今もわりと残っているせいで、当時から(少なくとも映画メディアからは)前途ある若手のように見做されていたと誤解する者もいるだろう。
あの時代は各分野で目新しそうな存在が次々と注目され祭り上げられていたのに、そういう華やかな?世界とは縁がなかった。