0336この名無しがすごい!
2017/05/23(火) 17:34:00.82ID:pm/5h1kx風で矢と弓を作り、それを虚空に向けて放つ。
一筋の風が上空に打ち上がったかと思えば、それは天空で無数の矢に分離する。
そして風の雨が地上に降り注ぎ、馬車の積荷――娼婦奴隷の女の子たちを狙っていた野盗たちに、ことごとく突き刺さった。
「ぐあっ!」
「うぎゃあ!」
「がはっ……!」
至る所で野盗たちの悲鳴が上がり、血しぶきが上がった。
「魔法だって……!?」
「こんなレベルの高い魔法を使うには、相当の魔石が必要じゃねえのか!」
「いや、こいつ、精霊だ。精霊魔法だっ!」
精霊魔法という失われた力で攻撃された野盗たちは、それを知るとパニックを起こした。
「護衛に精霊魔法使いがいるなんて聞いてねぇぞ!?」
「こいつ……フランだ! 世界で一人だけ精霊に愛された、あの卑怯者の大賢者だよ!」
「精霊魔法を相手に勝てるわけねぇ! お前ら、退くぞ!」
そうして野盗たちは散り散りになって去っていった。
迫真のラスボス戦