>>909

細かい点から申し上げてみると、例えば各シーンが描写というには大雑把で、何があったかの説明だけで進んでしまう感じがします。
ただ、文章は下手ではなく、一読して分かります。ネタの関係上、きっちり描くのをためらわれたのでしょうか。

しかし、最大の問題点はネタを練り込んでいないことにあるのではないかと思います。下ネタなのはいいです。
読む人を選ぶかもしれませんが、作者さんの選択です。苦手な人は読まなければいい、はアリです。
でも、任意の対象を脱毛、下痢、水虫にできるとして、どれだけ効果があるか、考えてみると疑問です。

斬りかかろうとする敵をハゲにした。確かに敵は驚きはするでしょう。でも戦意喪失になりますか?
余計に怒って斬りかかるのではないでしょうか。下痢ならどうか。トイレに駆け込みたくなるのは確かです。
ちょっと絡んでみたという程度の敵なら退散させられるでしょう。でも本気で殺しにかかってだったら?

あるいは、恥をかいたことでかえって本気で怒らせたら?さらに、御作の舞台を考えると、ダンジョンもありますね。
ダンジョンでトイレ、どうやってるでしょう。現実世界だと、例えばラリーなどではトイレなんか気にしない猛者も多いようです。
ましてや殺し殺されが当たり前の世界ですよね。大変な興奮状態になります(大怪我の痛みを感じないこともよくある)。

ましてや、対ドラコンでは。ドラゴンの知能にもよりますが、作中描写を見る限りでは知性はなさそうです。
だとすると、本能のままですよね。垂れ流しで意に介ず襲い掛かってくるのではないでしょうか。
平和な日常レベルでは大問題となり得ても、御作の状況下ではリアリティに欠けるように思えます。

しかし、襲ってきたアリですと「なるほど」となる工夫がしてあります。主人公の能力が予想外の別の形で効果を発揮していますね。
主人公の能力で魅力を出せるとすれば、そういう使い方だと思います。下ネタとか、使えない能力と思わせておいて、意外なことになる。
下ネタ要素は前フリ、フェイントにして、異世界ファンタジーを構築できれば、オリジナリティと魅力のある作品にできそうな気がします。