ミリアは俺に言われた通りにおそるおそる米を口に入れた。そしてそのまま喉を動かし米を飲み込む。
 米を飲み込んだミリアは驚きの表情で俺を見た。

「わ、すごい……! 鼻で食べるよりも何倍もの量が一気に飲み込める!」

 すごい驚きようだ。だが、俺は賢者だ。このぐらいじゃまだ終わらない。

「しかも、だ」

 俺は驚きのあまり唖然としているミリアに続けて言う。

「口には歯という便利なものが生えている。これによってものを噛むことができるんだ。つまり食事の味だけでなく、触感も楽しむことができるのさ」
「か、革命です……。食の革命が起きました!」