>>332
文体は読みやすい。
ただ書きたいところまで筆が走っているのか、序盤は端折りすぎな部分も散見される。

爺さんの研究所までの場面転換があまりに唐突。
道行きをこまめに描写する必要は無いにしても、
「爺さんの導きでようやくたどり着いたその研究所は」くらいの説明は付いていた方が
ある程度の時間経過も把握できると思う。

デロリアン二号と主人公の関わりがよく分からない。
> 研究は楽しくて〜(中略)〜そして、今日、デロリアン二号は完成した。
のくだりを読むと主人公も開発に関わっていたように読み取れるが、すぐ後に
> もう完成して動かせる状態で用意してあったのだ。
の内容と矛盾しているように感じる。
何か狙いがあるのならそれを読み取れるように、
無いのなら短編としてすっきり読めるように不要な情報は除けた方が良さそう。

タイムトリップのくだりについて。
> たしか二年前というと、僕は一ヶ月ほど前に会社を辞めて〜
の表現が気になった。
通常の会話では「二年前」というと漠然とした二年前のある程度の期間、
今から言えば2015年後半〜2016年初めあたりのことを言うことになり、そこに1ヶ月単位の精度は無い。
適当でも、最悪伏せ字でも良いので明確な日付を博士に言わせておいて
「二年前の●月といえば」と漠然と考えるようにしておけば
読み手としても悩む必要がなく読み進められる。

作品の盛り上がりについては書き手や作品ごとの作風によるし
特にSFだと作品としての盛り上げよりも設定をきちんと見せる方が重視されたりするので
自分の書きたい方法、書ける方法を探った方が良いかと思う。
それよりもまずは自分の書こうとしたものをきちんと書けているか、
自分のイメージを文章から読み取れるかということを気に掛けて欲しいかな。