>>450
他の読み手と同じく、小説として申し分ない出来だと思う。
特に一段落が比較的長めながらすんなり読めるあたり文章力は高い。
段落の長さの割りにそれぞれの文が手頃な長さで収まっているせいか。
誤字・誤用もほぼ無い。

テーマとして読み取れるものは読者側の見方で変わる部分もあるけど
・親子の縁の絶ちがたいこと
・父親が糸を辿るように自分と関わったことと自分が糸を辿るように彼女を求めていることを
 主客転倒させて対比し、父を許しつつ自身の気持ちにも素直になる
くらいがぱっと思いつく。
タイトルを「和解」と聞き違えられることを考えると後者かな?

敢えてマイナス点を挙げるとしたら、「トヨタとその他」がストーリー上で若干浮いていて
ネタ振りとして若干あからさまなこと。
冒頭にもう少し字数を費やしてこの台詞をかつての日常に埋没気味にさせることで
もう少し読者に驚きを与えられるかも知れない。

純文学系の作品としては身内の恥や感情の爆発はどちらかというと基本的なネタなので
次はもう少し凝ったネタも試してみては。