>>566
第一節まで読みました。
私自身がまだまだ勉強中なので、ストーリー的な良し悪しについては
よく分かりませんでしたが、言葉の選び方の面で気になったところがいくつかありました。
あくまで個人的な感じ方、というだけですが、参考になれば幸いです。


>父リキ
リキを父と呼ぶ語り手が説明されていないので、誰?ってなる。

>町全体が黴のような臭いがする
町全体が黴になったような臭い、なのか、町全体に黴のような臭いが漂っているのか、一瞬迷う。

>人混みの節操
節操=節義を堅く守って変えないこと
熱気とか喧騒がより適当か。

>広々として上品な調度品
調度品=日常用いる道具の類。椅子とか机とか。広々とした椅子(のようなもの)、というものが上手くイメージできなかった。

>醜く肥大化した叔父に寄り添うギョクヨウは、まるで城下町の惨状と、絢爛な城内の対比
叔父「と」ギョクヨウが、城下町と城内の対比か。それはともかく、ここまではっきり言葉にしなくても、対比をイメージさせるだけでもいいかも。

>これはコチョウの惨状を目の当たりにした時にも匹敵する衝撃であった。
其之一がサネミツの一人称で進んでいたので、ここでリキの心情を主観で語るのに違和感。語り手が変わった?

>こぼれんばかりに見開いた眼でギョクヨウを睨んだ。
眼球がこぼれそうなほどに見開いた目、というのが不気味というか不思議というか。
また、「目を見開く」は驚いたときなどに多用される表現なので、とくに意図がないなら言い換えたほうが無難か。

>軍部を自由に扱える
「軍部」はなんとなく近代のイメージを帯びているなと思って調べてみると、
武力を背景に政治行動を行う軍隊組織を指すそうな。軍部の暴走、とか。
するとコルロはそういう組織の長なのか、いやそもそも将軍を差し置いて
軍隊を自由に扱えるってどういう状況なんだ、
軍事独裁政権みたいにこの場合の将軍は実は軍人ではないのか、とか、
いろいろと考えてしまうので、特殊な統治形態なら軽く説明を入れてみてはどうでしょう。

>実行犯
法律に違反する、犯罪を実際に行う役割を担うもの、というニュアンスがあるので、一考の余地あり。
「町人から金品を奪い」→盗んだのなら違法だが、徴税の名目が付くなら合法。
仮に盗んだとして、コルロが実行犯=実際に盗みを働いたのか、など。

>大柄な槍
大柄=体格が普通より大きいこと。擬人化するほどの注目点でもないように思う。

>殿のお近くに馳せ参じるが我らが役目
馳せ参じる=大急ぎで参上すること。参上することが役目の主眼ではないと思うので、「侍る」くらいのニュアンスが適当か。


以上です。