まだ途中だけど、ここんとこ感想書く前に締められることが連発して数ヶ月感想書けてないので
ちょっと早めに感想を。

妖怪ものとして雑多なものを言語化している過程そのものは悪くないけど
その言語化が熟れていないところ、さらに読み物としての仕上げはこれからかなと思う。

読み物として見た場合、何を軸にして見れば良いかがはっきりしない。
例えば主人公が観察者として明確にキャラ立てされていれば
全体をひとつの物語として見られるようになる筋も立つんじゃないかな。

あと文章で気になるところが。
多分本人の中では説明が完了してるんだろうけど読者に伝わらない箇所がある。
例えば「窓の外」、2階から窓の外を見ると人が歩いている……地面を見下ろしていると思えば全く違和感は無い。
けど後の「空に人なんか歩いていない」から考えると、多分
「2階の窓からすぐ窓の向こう、本来なら空であるはずのところを人が歩いているように見える」
ということなんだと思う。多分それが伝わりにくい。

他にも「あぶない君」、「見た目は人間だったけど、そんな感じじゃなかった」という終わりは
どういうのをイメージしているんだろう。
それを「そんな感じ」なんて抽象表現じゃなく何か読者がイメージしやすいものに変えると
最後にひっくり返す仕掛けとして良い仕上りになると思う。

「にせうどん」みたいに振りと並べて上手いオチに持っていく話もあるので
上手くやれば全体を通して読み応えのあるものになるんじゃないかと。