>>129

正直、このタイトルが何を意味してるのか最初に見ても意味が
分かりませんでした。
あらすじを読めば何か分かるかなと思って目を通すと、そこに
書かれているのは、主人公の名前と星属性魔法という二つの
ワードのみ。これは設定であってあらすじとは言えない状態です。

そして自死というワードと重苦しい開幕から始まる絶望感。
頭の中でマイナー調のBGMが流れてきました。
どうなるだろうかと思って続きを読んでいくと、意外に文章は
達者でサクサクと読めていく。
異世界の魔法学校という設定もおなじみの舞台なので、冒頭で
心配していたよりは楽に読み進めました。
こうなると、逆になんで始まりだけが異様なほど重苦しいのか
不思議な印象です。
もっとPVが増えてほしいとか、そういう要望であればタイトル
とあらすじを吟味してあんまり必要以上に最初から重い雰囲気を
前面に出さないようにすればいいと思います。

んで、ここから少し物語の構成について。
物語が魔法学校の試験を通して『私』が自分自身のことを思い出
していくという流れですが、話が進んでいくと加速度的に設定が
どんどん垂れ流し状態で出てくるのはかなりつらいです。
その割に登場人物たちの描写は少なく、ただ名前が書いてあるだ
けで、読者からするとその人たちの姿がイメージとして浮かび上
がってきません。
この辺の書き急ぎはもうちょっとスピードを緩めてしっかり登場
人物たちの描写やバックボーン、動機などを読者に提示していっ
って欲しいと感じました。

それと、文章ですが全体的にかなり硬質な文体だと思いますので、
その場合は逆にできるだけ、難読な漢字や表記は開いた方が良い
と思いました。『微睡み』を一読で判読できる人は読み手にそう
多くはいないと思います。ならばわざわざ難しい表記を用いる
必要性はないと判断いたします。さらに『態《わざ》とらしい』
などもいちいちルビを振るくらいなら、開いてしまった方が読者に
は親切だと思いました。以上です。