意味と意図。
まず、「意味」というのは「その作品世界においてその出来事はどんな意味を持つのか?」

「転移してしょっぱなに、馬車が盗賊、怪物に襲われてる場面に出くわす」
で言えば大別して二通り。
「この世界ではこの手の事は頻繁に起きる。街道ですら危険なヒャッハー世界である」
「この世界でもこういうことはそう起きない。主人公は珍しい出来事に遭遇した」
これらの「出来事の意味」をきちんと定義出来てない作品はその時点で駄目。

次に「意図」は、「それにより物語、登場人物にどのような影響を与えるのか?」
「馬車が襲われるのは良くあること」とするなら、それにより「危険な世界にきたことを実感させる」
「そんな状況に果敢立ち向かう/怯えて何もできない姿を露わにする」等々がある。
「頻繁には起きないこと」ならば、加えて「何故そういう珍しい場面に遭遇したのか?」を提示し、
それが話の推進力となるよう機能させる手もある。
「実はものすごく貴重な何かを運んでいた」「ライバル商会の陰謀だった」
「商人に偽装して亡命をしようとしてる亡国の王家の生き残りだった」
「主人公は神の思惑によりそういう特別なイベントに次々遭遇するチートaka.呪いにかかってた!」
etc...

で、これらはあくまで「最低限」の話で、その上でさらにどう展開させて面白くさせるか、がある。

「テンプレでありきたりだから使っては駄目」というのも、「テンプレだから意味も意図もなく使う」も、
どちらも思考停止。
意味と意図を考えた上で有用なら使えば良いし、不要なら使わなければ良い。