【描写】
一文が長い、とにかくクドい。これに尽きる。
読んでいて「?」って思う部分もあった。例えば、

>>驚きの余り思考の停止した俺は、無言のまま数秒間目の前の女子生徒の姿を凝視してしまっていた
中略
>>自らの意思とは無関係に、自分の体が前方に傾きつつあったのだ
トイレのドアを開ける(ドアノブを掴む)→女の子と遭遇→数秒間硬直→身体が前に倒れていくのに気づく
やってみればわかるけど、これってかなり不自然な倒れ方だよ。
押すのか引くのかわからないけど、開けてすぐ硬直したなら手はドアノブを掴んだまま。手につっかえがある状態で正面に手を伸ばすってまず無理。ましてや咄嗟にならドアノブを掴んでいる手に力を入れて身体を支えようとするはず。
それと女の子をじっくり見た後で前面に倒れるっていうのもわざとらしい。
そして硬直してから倒れるまでの間が長い。文章的にも815ページとかなり長い。
主人公よ、お前の数秒は常人からすると一分くらいあるの?って感じ。
シーンの描写とテンポが悪い。読みながら頭の中で映像を浮かべているとおかしいって気づくと思う。

>>視界を埋め尽くす白色。見つめていると目が痛くなってきそうな、雪原のようなまばゆい純白
これって結局なんの描写なのかわからないから、読んでいて理解不能で想像もできないからストレスたまった。
他の感想人はパンツに顔突っ込んでるって読み違えているけど、太ももに顔から突っ込んで匂い嗅ぎましたってシーンなんだよね?
白色=ヒロインの肌だと思うけど、これだと混乱する。実際、肌が白い人間なんていないしキャラクリ系のゲームでやって見るとわかるけどすごい不気味よ。

>>絹糸のようにつややかな黄金色の髪。サファイアを思わせる碧色の輝きを持つ大きな目。その宝石を守るヴェールのごとき長い睫毛。まっすぐに筋の通った鼻はスラリと高く、
>>ツンとそそり立つ生クリームのツノを思わせる、上品さと可愛らしさの両立と調和がそこにはあった。薄めの唇は朝露に濡れたつぼみのように瑞々しく光り、
>>やがて来るべき綻びの瞬間への想像を掻き立ててやまない。高級フランス人形もかくやというほどの圧倒的な造形美に、俺はほとんど呼吸すら忘れて見入った。
ヒロインの描写だけど、なんていうか『美しさ』が伝わらない。長々と描写しているのに、結局なにが言いたいのかよくわからない。
それ以前に高校生が、ましてや15歳がこんな表現すると思う? 15歳の自分はこんな表現をする人間だったかちょっと考えてみた方がいい。
主人公の語りの中に「作者」が見えていて冷める。この文章は主人公の皮を被った作者が書いているものって頭で判断できちゃうから、「主人公の心情」としてのめり込めない。
それと、「意図せざる(意図的)」「あたかも」を短い間隔で多用し過ぎる。読んでいて「この人、語彙力が乏しいのか?」って思った。