>>271
途中から流し読みで、さらに途中からラストにワープ。

>キャラは立っているか
「区別がつく」が目標なら、まあ。園城寺を除いて、取り立てて個性のようなものは感じない。
どっちかいうと、キャラが立つとか立たないとかより、この特殊な環境で育ったキャラが、
こんなにも一般人と同じ言動、思考、反応をするのか?というところが引っかかる。
あと、一人称「俺」で「少女」っていうのは、かなりハードルが高いと思った方がいい。
漫画なら常に絵が少女であることをアシストしてくれるけど、小説は、いちいち描写に入れないと、
一人称が「俺」である時点で自動的に少年に誘導される。
思い出したように「少女」「彼女」って書いてある箇所はあるんだけど、
情報を投げてるだけではイメージに結びつかない。これは、描写にも通じるところがある。

>ラノベとして面白いか
冒頭に書いたとおり、流し読みになってさらにワープまでしたわけなので、面白くない。
目新しさがないのが一番大きいかなあ。好まれる題材であるがゆえに、逆に言えば、よくある話なんだよね。
シナリオが悪いというんじゃないんだけど、テンプレの域を出ていないという印象。まあ、キャラもそうかな。
2番目は構成の悪さ。冗長でテンポが悪い上に、論文のように盛り上がりを潰すような真似をしている。
珊瑚が望んでいないって言わせて、その先で、望んでいないとしか書かないんじゃ、前振りの意味がない。
スタートダッシュもかなり遅い。一番重要とされている冒頭を3DPも何も起きないまま過ごし、
「死体が転がっていた」とあるから、やっと話が始まるのかと思ったら、何のことはない、
ただのさっきの続きだし、がっかりした。
その位置でわりとギリギリだと思うから、そこからさらに4DPではちょっと、遅すぎるんでは。
キャラへの思い入れからの喪失感の共有とか、そんなところを狙ったんだろうと思うけど、
クライマックスあたりで作用するものを冒頭に持ってきても無理だよ。蓄積の量が足りなすぎる。
このページ数でそこまでの好意を持つことはできないから、無駄に長くなっているだけとしか感じられない。
そういう冗長さで言えば、途中の論文、興味を引かせるツールにする気がないなら、長すぎじゃないか?
目新しいことが書いてあるわけでもないし、主人公と同じく理解出来ない人にとってはただの長文だし。
それに、あれ読んじゃえば、その後の展開なんて大体想像通りじゃん? 何であんなの置いたの。
雰囲気作りのために本編を損なってたら、世話がない。

>描写はイメージしやすいか
少なすぎ。説明はあっても描写がない、みたいな感じでどうなってるか分からない。
たとえば冒頭、部屋にものがたくさんあって閉ざされてるらしいという情報はあるけど、
読む側のイメージに結びつくキーワードがないというか。
たとえば、ちょっと脱走だと追われただけで攻撃されたわけでも何でもないのに、過酷な状況と言われても。
過酷に感じられない場面を「過酷」と纏められても、「過酷」のイメージと結びつかない。
過酷であることにしたいなら、過酷さを描写してくれないと。
そういう意味で、情報はあっても描写が足りないと思う。