あー、なるほど。
頭の中の映像を文章化するタイプの書き手の作品って、読み手とすると絵がとても浮かびづらいんだよねえ。
本人は頭の中の映像をそのまんま描写してるんだから、読み手も同じような映像を繰り広げてくれるはず、と思うんだろうけど。
その描写が微にいり細をうがつほどに、どんどん映像から離れてく。

勿論、その描写が読ませるとか、そういう書き手さんも稀にいるけど、大体は「そんなんどーでもいいから話進めろよ」ってなるんだよねえ。

確か森博嗣とかも頭の中の映像をそのまま書いてる派だったとか思うけど、映像をやたら説明したりはしない。むしろバッサリ切ってる印象。でも、映像的な作家さんだよなあ、と。

リアルじゃない、という感想に「これは実経験なんですけど」とかもよくある話だけれど、結局のところ、それは描写ではあるにしろ、小説でよく言われるところの「説明ではなく描写しろ」の描写はできていないんだろうなあ、と。
ディテールを細かく伝えてるんだから描写じゃん、というのは手抜きか、さもなくば理解してないんだろうねえ。
描写という名の説明、説明にすぎない描写。ここらへんは長く書いてると、どうしてもぶつかる問題だよなあ。意識したことない作家さんは馬鹿か天才のどちらかでしょうw