>>54

書き方に問題があります。
トラック転生の流行った理由は日本人のまま異世界に行くという
読者にとって説明いらずの展開だったからです。
日本人の日常知識が及ばない作品独自の知識を持ってくる場合、
それ相応の手順を踏まなければ伝わりにくくなります。

また、読者は一文一文読んで頭の中で場面や人物像を組み立てています。
想像力をかきたてるために細かい描写をしている部分も見られますが、
前の文や前の展開と関係ない場合、頭の中で組み立てていたものがぶつ切りになって
何を想像したらいいのか迷子になります。なろう読者の視野の狭さを意識して、
ちゃんと読者を導いてください

1P目

『……わが子よ、子の子よ、孫の孫よ、そなたらはただ祝い上げるだけでよいのだ。
ただし一言一句違えてはならない。
さすれば、救世の勇者が顕れ、必ずや魔王を打ち倒すであろう。』
 〜大セデス著 大召喚法源書  序文〜

〉我が子〜孫よ。
出だしのモデルは聖書か何かでしょうか? 具体的でないのが気になります。
技術的には問題ないかもしれませんが、馴染みがなくイメージするのは多少難易度が高いです。
これはこっちの無知が原因かもしれませんので、指摘すること自体が間違っているかもしれません。

〉そなたらはただ祝い上げるだけでよいのだ。
『祝い上げる』という行為が何を表しているのかわかりません。抽象的です。
もし、作中で『祝い上げる』という行為が「神や悪魔を復活させる特殊な儀式」という記述でもあれば、
『祝い上げる』という記述だけでも読者が想像してくれるかもしれませんが、
この場合、冒頭の出だしで書かれているので、想像するのは基本的に無理です。
想像が無理ということは、読者が頭の中で組み上げられる部品がありません。

〉ただし一言一句〜ならない。
さっきと殆ど同じです。

『』で囲まれた作中文書の引用が冒頭から三つ並んでいるのですが、前提知識の必要なものばかりだと思います。
『今日も勇者は来なかった』という文はパーツだけで見ればわかりやすい文なのですが、
勇者が来なかったことが何を表すのかという部分においてやはり前提知識が必要となり、
前後の繋がりも薄いため殆ど意味を成さない文になっています。
また、この三つは「勇者」というワードだけに関しては共通しているのですが、
他の部分では独立しているため、頭の中で三つのイメージを別々に組み立てる必要があり、
読みにくさに繋がっています。

〉聖堂の中は一部屋のみの造りとなっている。
冒頭はここから始めるのが個人的に一番スタンダードかつわかりやすいと思います。
もっとも『』で囲った文は何かの伏線だと思われるので、ここから始める場合、色々直すことになると思いますが…

上であげた部分ですが、全体的にそういう傾向に見えますので、やはり書き方に問題があると思います。
・この世界の大まかな時代背景・国家感・技術レベルなどのイメージがどう伝わっているか。ということでしたが、
描写の上手さや情報量を意識するよりも、まずは想像させるための手順を意識することが最初の一歩だと思いました。

色々書きましたが底辺の言うことですので、鵜呑みにはしないでください。
長文失礼しました。執筆頑張ってください。