【読んだ時期】3から4年前

【大体のジャンル】中世ファンタジー的貴族社会の恋愛

【主人公/登場人物】性別:女/年齢:15くらいの結婚ができるようになる歳/容姿:可愛らしい

【記憶にある粗筋】主人公の姫様は幼少の頃から好きだった王子ととうとう結婚する。姫様は仲良しの侍女とともに婚姻の儀を執り行うために都へ向かう。

王子との接見の前に、大臣?のような老人たちと姫様たちは会う。そこで侍女が血脈の絶たれた伝説の王族であることが身体的特徴から判明する。(たしか銀髪とほくろの位置が特定の理由だった気がします)

急遽その侍女が王子と結婚することになり、姫様は側室として迎え入れられることになる。侍女は歓迎されたのに対し、姫様は煙たがられ冷遇される。傍付きも与えられず、部屋はおんぼろで、食事も満足に用意してもらえない。

姫様と侍女は婚姻の儀の後も仲良くしていたが、外野がそれを許さず、姫様は他の側室や女官たちにいじめられる。たとえば、王子への手紙などのプレゼントが捨てられたり、ネズミの死骸にすり替えられていたりする。

王子は姫様に言葉をかけず、姫様は心の居場所を失う。唯一の頼りだった侍女については、彼女の首元のキスマークを見つけて王子と仲睦まじくしていると知り、姫様は侍女にも必要とされていないと感じてしまう。

姫様は物語のなかで徹底的に不幸になる。一瞬の幸福はどん底への落差を広げるためのアクセントでしかない。姫様は誘拐され、強姦され、その姿を王子に見られてしまう。

姫様は都を離れる。傷物の側室は王子から求められないから。侍女が正妻としての役割をきちんと果たしているから。侍女は姫様よりも賢く美しく血筋も優れていて、なにより王子に求められているから。

都を出た姫様は音楽団に出会う。(歌劇団だった気もします)音楽団のメンバーに受け入れられ、交流していくうちに少しずつ姫様は立ち直っていく。

姫様が高貴な出自だと言葉遣いや振る舞いで気付いた団員は、それでも姫様を受け入れた。しばらくは幸せな時間を過ごす。

姫様は王室の汚点として排除されそうになる。音楽団のメンバーがなんとかしのいでいると、王子の率いる騎士たちが現れて事態を解決する。

王子はもともと姫様のことを好きだった。周りの流れに逆らえず侍女を迎えたものの、侍女を通して姫様の匂いを求めていた。
王子はシャイ過ぎて、そして鈍感過ぎて、姫様に言葉をかけられなかった。姫様が強姦されてやっと重い腰をあげると、姫様は都からいなくなっていた。王子は必死に姫様の行方を追い、襲われているところを見つけたのだった。

王子と姫様は和解をする。姫様は王子のもとには行かず、音楽団といっしょに旅に出る。めでたしめでたし。

すさまじく胸がかきむしられる作品で、救いがない作品だったと感じました。王子が異常なほど無能で、姫様をいじめる外野の暴れ方が恐ろしかったと記憶しています。

どなたか作品名を教えていただけると助かります。よろしくお願いいたします。