決闘

戦闘の方式は時代や国により決まっていることもあるが、近世以降は両者が協議して決定する。戦う2名のほか証人(決闘責任者)1名の計3人で決闘は成立するが、2名のみで証人が立てられなかった例もある。
通常、戦闘を行う2名は、それぞれ1名の介添人(セコンド)をつける。このため、決闘は通常、5名で行われることになる。ただし、通常はこのほか大勢の見物人が決闘を見守る。

中世までは介添人は武器を持っていた。このため、決闘が白熱すると介添人も含む4名の乱闘となり、多数の死者が出ることもあった。近世以降、介添人は立会人となり、武器の携帯は禁じられるようになった。

記録に残る最初期の決闘は、棍棒と盾で行うものと決まっていたが、時代により、また場所により、武器や武装はさまざまである。中世は剣で行われ、近世以降は拳銃でも行われた。
武器が選べる時代は、通常、最初に侮辱を受けた側が武器を選ぶ権利を持つ。武器は同一のものが2つ用意されるのが普通である。

時代によっては、どちらか一方が死ぬまで戦闘が続けられた。敗者がその場で処刑された時代もある。

決闘は同じ身分の者同士しか行えなかった。たとえば、自由民と農奴は決闘を行えなかった。しかし、そのような場合、領主が特別に農奴に自由民の資格を与え、決闘が行われることがしばしばあった。