うふふんな孫の手 クラスタを訪ねて三千里

「憤怒ぅううううううー!!! またブクマ0か、てか更新してPV12て何だよクソ読者が! しね!」

うふふんな孫の手は、小説家になろうぜに投稿する底辺作家であった。
日課になっている一日最低5000文字の毎日投稿を終え、彼はキーボードを破壊した。

彼の投稿した (無職ニートの下剋上〜異世界で公爵になる為には手段は選んでられません)
30万文字でブクマ0という閑古鳥が鳴く状態で、完全に無名といって状態だった。

「何故だ!? 異世界転生する為に、主人公が空き缶拾いとか幼女をトラックから助けたり、
善行を積んでやっと異世界に行ってこれからが面白いとこなのによ!」

壊れたキーボードをさらに真っ二つにし、壁に投げつける。

「ちっ……日刊には今日もクソみたいな作品が並んでやがる。
いったい何の冗談だこいつは! どこの誰がこんなオッサンだのスローライフ見たがるんだよ!?」

キーボードを破壊し少し気が晴れた彼は、
なろうぜの5ちゃんスレに、自称有名作家として君臨し罵倒して自演するのもストレス解消の一つであった。

「フン。今日も有名作家の俺が底辺どもに小説の講義をしてやろう
ん……クラスタ? 何々、クラスタの力があれば絶対に日刊に載って書籍化コース!?
マジか……都市伝説じゃねえのか
だとすると今のスローライフとかはクラスタの力?
何々……複数の構成員の組織でグンマーにクラスタの拠点があるのか」

こうして彼はクラスタの力を借りる為に旅立ったのだった。