第24回電撃小説大賞「金賞」受賞作

いきなりではあるが、読者諸氏は劇画村塾主催者の小池一夫が「掴み」の重要性を説いたこんな言葉をご存じだろうか?
「オープニング、白昼の銀座を全裸の女が走っている」
要するに読者のハートを掴みたければ冒頭から「いったい、何事!」と思わせるほどインパクトのあるシーンを持ってこい、
まあ大方そんな意味なのだ けど、実際作劇理論として間違ってはいないわけで、小 生の場合は新作を拝 読させて頂く時は
「さて、どんな形で裸の女を走らせてくるのかな?」と心待ちにしながら読み始める事にしている。