しかしその「願いを叶える」という力は書いた卒業文集に書いた文字通りというわけではなく、
その文章の根っこにある願望を、願った当人が「そこまでは望まない」という形で叶えるある種の「猿の手」だった。
中学時代に「いじめをなくして欲しい」と書いた生徒の願いは「虐めていた生徒の消失」という形で叶えられてしまう…

まず、ここで「ん?」と引っ掛かりを覚えた。
自分を虐めた生徒が消えてしまった事を知り、自分の望みが願わない形で叶えられた罪の重さに泣く生徒の描写が入るのだけ ど…
色々すっ飛ばしてないか?
少なくともこの部分で生徒が自分の罪だと思い込むには幾つかの認識のステップがある筈では?