>>808

第9話まで読んでみても、誰が何をする話なのか、サッパリ見えないです。読むモチベには最重要なのに。
例えば、主人公はどんな人か書いてないですよね。ゲーム的なステータスしかない。キャラ背景が描かれてない。
それなのに、冒頭から無駄に他の7人は描写してある。医者だから人を救いたがるとかですね。主人公だけ分からない。

異世界を救うらしいことは分かります。だけど、その異世界は誰がどうしてどのように滅亡に追い込もうとしてるのですか?
それは読者にとってだけでなく、主人公(と他の候補者)にも必要なことではないでしょうか。主人公への動機付けなんですから。
作者の「こういうアクションやギャグや会話をさせてみたい」しか読み取れません。キャラが意思のない操り人形です。

描写もデタラメに近いんじゃないでしょうか。例えば「第一階層【APWK】」でスケルトンに襲われてますね。
スケルトンがいきなり出てくるのはいいです。まだ序盤ですから、主人公と一緒に読者も異世界を知って行っていい。
ですが、少し進むと主人公が異様なくらいダンジョンを知っていることが記述されています。例えば逃走条件(階層を下りれば)などですね。
これでは主人公と一緒にハラハラできず、感情移入できません。逆に騙された感じしかしない。「知ってるくせに黙ってたのかよ」と。

文章も非常に読みにくい。個々の読みにくさで申すと、例えばやたら出てくるゲーム的なステータス箇条書き。
各項目の意味や、数値変化などですね。でも、何が書いてあるか読めるのは作者だけだろうと思います。
ゲーム的な進行はいいとして、読者としてはステータスがどう攻略に関わるか分からないんですから、読んでも仕方ない気がしてしまうんです。
元ゲームをプレイ済みじゃないですしね。興味が湧かないものは読めないんです。楽しむために読んでるわけですので。

だけど細かいことです。もっと深刻なのは、描写が分からない点です。誰がどういうところで何をしているかが伝わってこない。
とはいえ、位置関係とか距離感がおかしいわけではないです。分かった範囲ではですが、きちんとキャラが舞台を走り回ってる。
例えば、もし御作がイラストに添えた文章だったら確実に成立しているように感じます。つまり、イメージまでは出来てる。
問題は、どういう情報をどういう順序で出すか、でしょう。描写の過不足(主に不足)や順序の前後で分からなくなっているようです。

作品内容もパロディ元も知らない、作品について白紙状態の読者にどう説明すれば分かるか、という配慮が必要ということですね。
主人公の動機付けがない点や冒頭の無駄な7人なども同根の問題だと思います。文章化以前に、情報の取捨選択で損をしている。
大事なことですので繰り返し。作者さんのキャラは読者には赤の他人だし、舞台(世界)も初めて訪れる場所です。
しかも読者は目をつぶっています。そういう人に分かるような情報の出し方を工夫なさると、今のストーリーが引き立つはずです。

(細かいつまらない点ですが、冒頭のスマホってどういうことかと首を傾げました。巨大なインフラがないと動作しない機器ですから。
電気さえあればってものじゃない。GPSなら衛星飛んでないと無理なわけですし、通信だって基地局と電話網がないと成立しない。
まあ、かなり以前のアニメで何光年も離れたのに携帯メール届くとかありましたから、気にしない人も多いとは思いますが。)