さて、開始早々こんなお話で申し訳ない

使用お題:『忍者』『博打』『エイプリルフール』『巨大または極小』『サービス』

【馬鹿話】(1/2)


 日曜の朝っぱらからファミレスに呼び出された俺は、不機嫌な態度を隠さず席に座った。
 実際、翌日が日曜だと言う事で、昨晩は遅くまで起きていた事もあり、すこぶる眠かったと言う事も有る。

「悪いな、朝早くから」

 思いがけず殊勝な態度の友人に、俺は「おや?」っと思った。
 確かに呼び出しの台詞は「相談がある」と言うものだったが、どうせ何時もの様な下らない悩みだと思っていたからだ。
 だが、彼の態度を見る限り、もしかしたら深刻な事なのか? と思えた。

「お、おう。で、何だ? 相談って」
「…………すまん!!」

 行きなりの謝罪に面食らう。正直、謝罪してもらう様な事の心当たりは……多いな? どれの事だ?
 だが、俺はそんな事などおくびにも出さず「何の事だ?」と話の続きを促した。

「……ああ、どこから話したら良いのか…………忍者が……居たんだ……」
「はあ?」

 突拍子も無い言葉に俺は怪訝そうな顔に成る。その事は友人も予想していたのか曖昧な笑みを浮かべながらも何やら言葉を選んでいる様子だった。

「その、なんだ。信じられないかもしれないが、居たんだ、部屋に……忍者が」
「そ、そうか……」

 自身の言葉が上手く伝わらない事が歯がゆいらしく、腕を組んでどういえば良いのかと考えているらしい。俺の方もそれを見てようやく、彼が嘘を吐こうとしては居ないらしいと判断したのだが……

 忍者ねぇ……

 どうにか考えを纏めようとしながら話す彼の言葉は、それでも尚、とっ散らかっていて要領を得なかったが、しかし、その内容を纏めるとこう言う事に成る。

 家に帰ったら部屋に巨大な忍者が詰まって居た……全裸で……

 うん、分からん。

 え? 何、ウィ〇ードリィ? 何その、全方位に対して不必要なサービス。
 ただ、それだけでは彼が俺に対して謝る意味がわからない。だが、次の言葉で俺は思わず声を上げてしまった。

「主を探してるって言ったので……その、思わず紹介してしまったんだ……お前を……」
「何してくれてんのぉ!?」