20年ほど前、世界中の一部の6歳になった子供たちがおかしな能力を持つようになった。
彼らは能力者と呼ばれるようになり、その後も増え続けた。

 さてこの物語の主人公、豆田夏奈は大鈴町に住む中学2年生だ。彼女が他の中学生と違う
点はやはり特殊な能力を持つ能力者であること。その能力は『文房具とともに変化し強化され
る能力』。分かりやすく言うと、ひとたび彼女の手に触れれば、鉛筆はまるで如意棒のように
伸縮する槍となり、消しゴムはまるで爆弾のように爆発するようになる。その上能力を発動して
いる間は身体能力が飛躍的に上がる……。そんな彼女だがある悩みがある。それは自分の
能力を感情とともに暴発させてしまうこと。
この世界では
「能力者はどんなに遅くとも10歳で自分の能力をコントロールできるようになる」
こう言われている。
しかし夏奈は能力を抑えきれず、苦手な数学のテストの時など消しゴムが手の中で小爆発を
起こし、定規で指を切る。こんな感じで自分を抑えきれず、コンプレックスとなっていた。

そんな毎日を過ごしていたある日学校の帰り道で強盗の人質にされてしまう。そのとき偶然
持っていた鉛筆の能力が暴発したことで九死に一生を得る。しかし、その様子を見ていたと
ある男に目を付けられてしまう。その翌日の帰り道、夏奈は変なジャケットを着た3人組の男
によって気絶させられ、クラスメートで親友の星川いのり、能力者嫌いの雨島守とともにどこ
かへ連れ去られてしまった。

 夏奈が目を覚ますとそこには見渡す限りの大きな森、そして、7メートルはあろうかという赤い
うろこの大ワニがいた……。それは、巨大だったり、特殊な体質を持つ生物……、一般的にモ
ンスターと呼ばれるものに間違いなかった……。夏奈たちが連れてこられた場所はモンスター
が密集して生息するモンスタースポットとよばれる一つ……虹美島だった!!
 夏奈たちは大鈴町へ帰れるのか!? そして虹美島に隠された『抗魔の雫』とは!?

大冒険が始まる!!