ここ数年、ライトノベルの世界を席巻しているのが
投稿サイト「小説家になろう」などのネット発の作品。
だが「なろう系」の席巻が、かえってライトノベルの勢いにブレーキをかけようとしている。

ここ数年、プロとしてデビューを狙う作家の卵たちは「なろう系」に投稿。そこで読者をつかみ、スカウトを待つという双方にとってメリットがあるスタイルが定着してきたが、新たな問題が起こっている。

「なろう系で人気を得ている作品でも、そのまま即、出版できるレベルに達しているものは限られています。そこで、出版の際には加筆、改稿をお願いするのですが、何度書き直しても、出版できるレベルに達する筆力のない人が増えているのです」(同ラノベ編集者)

話を聞かせてくれた編集者は、こんな出来事に遭遇したという。

「私が赤入れをした上で改稿をお願いしたのですが……1カ月ほどたって戻ってきた原稿は、わずかに数行が変わっているだけだったのです。わかりますか? ネットに投稿した時点で力尽きて、もうどうしても書けないというのです」

「作家が書けなかったからといって、はいそうですかと刊行予定を延ばすことなんてできません。だから、編集者が書き直すのです。」
 
「今、多くのラノベ編集者の仕事は、作家を見つけることと、作家の代わりに書き直すことになっているんです。育てる余裕なんて、とてもありませんよ」(同)

聞けば「作家がギブアップしたので200ページ近く代筆した」という。

http://news.livedoor.com/article/detail/14302269/