>>973
マジでこれ
シアを受け入れてから来るものは拒まず状態だからな
というか寒い文章だな

 愛子は思い出す。自分もハジメに愛されたいと願った、神話決戦のあとの一か月。
 そこで、受け入れてもらう上に提示された――魔王様の条件。

――もらうと決めたら、逃がしはしない。

 魔王の女に、“別れる”という概念はないのだ。
 たとえ、愛子自身が嫌だといっても、ハジメが逃がさない。
 たとえ、どんな事情があろうとも、だ。別れる可能性がありながら、最愛以外の女を受け入れるなどあり得ない。
 それが、非常識で最低な、複数の女を囲うというハジメの最低限のけじめだ。

 受け入れるのは、互いに一生を捧げる相手のみ。

 故に、愛子が、倫理だの、常識だの、そんなもので悩んだところで無意味なのだ。
 もう、愛子は、魔王にその身も心も捧げてしまったのだから。

 所謂、魔王様からは逃げられない、というわけだ。