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ワイが文章をちょっと詳しく評価する【91】
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0001ぷぅぎゃああああああ ◆Puuoono255oE
垢版 |
2018/05/31(木) 10:51:37.67ID:e9HLf/lY
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点数の意味
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40点〜59点 物語性のある読み物!
60点〜69点 書き慣れた頃に当たる壁!
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90点〜99点 未知の領域!
満点は創作者が思い描く美しい夢!

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ワイが文章をちょっと詳しく評価する【90】
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0278美世閲覧注意
垢版 |
2018/06/03(日) 19:03:08.12ID:TXyF3sUp
ここでコンビニ強盗と山田と美世

「うー、あったま痛ぁ」
 雛子の絶対命令でゾンビのような動きで起き出してきた美世がフサフサの頭を掻いている。
 昨夜飲み過ぎた鷹山と美世を起こして食事の支度に戻ろうとした雛子がテレビの前で立ち止まってじっと見ていた。
「ねぇちょっとちょっと二人共これ見て、テレビテレビ、これ美世ちゃんじゃないの?」
「あーん?」
 テレビには斜め上からの防犯カメラのような視点のコンビニ店内の映像が写っていて
カウンターには男が上半身を預けた状態でぐったりと寝ている。左下に店員らしき人の坊主頭。
 カメラの正面にいてこちらを指差してる女性と話しているようだが、顔にぼかしが入っているもののこの女性が美世にそっくりだ。
「これ駅前のコンビニだよ」
 美世は腕組みをして首をかしげた。
「確かにこのレベルのオーラはウチにしか出せんオーラや」
「いや、オーラとかじゃなくてあからさまに美世だろ、でもなんでテレビに?」
 ジャマイカカラーのラインパンツ、腹が露出したタンクトップにヤシの木頭の女性は知っている人にはボカシが無意味なほどに主張が強かった。
「強盗を退治したんだって、ホントなの美世ちゃん」
 美世は目を丸くして手のひらを拳でトンとやった。
「おお、思い出したわ、昨夜ビールやなんや買い足しにいったやん?そんときになんかそんなんおったわ」
 テレビのアナウンサーが事件の概要を喋っている声が聞こえていたが繰り返して映像を流す旨を説明した。
「それではもう一度ごらんください」
 再び防犯カメラの映像が流れた。店の奥からカゴを持った美世がフラフラとレジに向かいながら
乾き物をポイポイとカゴに入れつつ歩いてきた。かなりご機嫌のようだ。そして美世がレジにカゴを置くと同時に後ろ姿だった店員が飛び退いてカメラから消えた。
 美世が横を向いて訝しげに首をかしげで誰かと話をしている様子が伺えるが、画面端をよく見ると刃物のような物がチラチラと見えている。
 ここでカメラが店の入口側からの視点に切り替わる。帽子を被った男の後ろ姿と美世が話している様子がわかる。店員はカウンターの奥で
背後の棚にぴったりとくっついていたが美世が強盗のほうに向くと、慌てて身を乗り出して両手を空中で泳がせ、何かを訴えている。
「美世ちゃんこれ何を話してるの?」
「ん?、これはな、お金が欲しかったらちゃんと働きなさいとか、オカンが泣いてるでとかかな?」
 不機嫌にだらしない態度で強盗と話していた美世が、店員の方に向き直って店員と話しているが、手を合わせて何かをお願いしているようだ。やがて美世は
がっかりした様子で強盗に向き直ると前に出て強盗の前に立ちはだかった。
「危ないよ美世ちゃん、何してんの?」
「これは強盗はやめて出て行くように言ってんけどな、出て行かんゆうから最後通告してんねん
強盗止めないなら仕方ない、愛と正義のへそ出し戦士参上、山田に代わっておしおきよ! ってな」
「山田って誰!」
 雛子と鷹山がハモったが、そうしているうちにも映像の中では美世が強盗に詰め寄っている。
 強盗がプラプラと包丁を振りかざしていて危険な状態だ。
「ああ〜もう見てらんない」
 雛子が思わずつぶやいたが映像の美世はひるむ事なくいきなり男の股間を蹴りあげた。そしてたまらず前かがみになった男の
持った包丁を素手で払うと懐に滑り込んで腕を脇に抱えてキメた。何か攻撃しているようだがこちらからはよくわからない
 最終的には強盗の顔に何かしているようだ。すると男は包丁を落として必死で美世を突き放そうともがいた。そして美世に
開放されると強盗は股間と顔を抑えて身悶えしている。最後に美世は激怒した様子で何か一言言い放っている。
 美世はカウンター前に並んでいた飲み物の瓶を手に取るとおもいっきり強盗の頭を殴り、よろけた男の頭を反対側から後ろ回し蹴り
で蹴り上げた。男は側頭部にウェッジソールのキックを食らって帽子が吹っ飛び、カウンター向きによろけた。美世はさっと買い物籠を持ち上げると
強盗がカウンターに倒れ、美世は強盗の背中に籠をドンと置いた。
少し身を乗り出していた鷹山が椅子に深々と腰を落として言った。
「あーあ、やっちゃった」
 雛子も呆れた様子で美世に言う。
「美世ちゃん……なんてムチャすんのよ」
「ムチャって言われてもなぁ、しゃーないやん言う事ぜんぜん聞かんかってんから」
「いや、普通は制圧の方向にはいかないよ、それと警察が美世ちゃんの事探してるよ」
「なんでウチが警察に追われなあかんねん、おかしいやろ」
0279美世閲覧注意
垢版 |
2018/06/03(日) 19:13:39.98ID:TXyF3sUp
「違う違う、こういうのって事情を話して調書とか取らないといけないんだよ」
 鷹山は昨夜、美世が買い物から帰ってきた直後のセリフを思い出した。

「お帰り、ずいぶん遅かったな」
「ああ、駅前のコンビニに強盗がおってな、相手してたらちょっと時間かかってもたわ」
「そりゃ大変だったな」

「アレか……いつもの大ボラかと思ってた……」
 鷹山がチャンネルを変えると同じような内容の報道番組をやっていた。
「さてここで店員がとっさに押したというボイスレコーダーの記録を入手しましたので、映像と合わせてごらんください」
 そしてさきほどのとは少し違う角度のカメラの映像が流れた。美世の斜め後ろからの映像だ。美世がレジにカゴを置く動作を始めた
時にはもう男が自動ドアから入ってきていた。深々と帽子を被ってマスクをした男が懐に突っ込んでいた手を出すと出刃包丁が握られていた。
 男が何か喋る様子を見せて美世が強盗に振り返った時に、店員がポケットに手を突っ込む様子が赤丸で示された。プツッガサゴソという雑音後に
美世の声が聞こえ始めた。「えんかったんかい、もっかい言うぞ、ちゃんと並べ、今はウチがレジしてもろてんのや、用があるなら後ろに並んで待てぇ」
「お客さん、逃げて〜お願い逃げて〜」
「てめ何言ってんだ!これが見えないのか!」
「はあ?自慢すな、包丁ぐらいウチかて持ってるわい、しかもそんなホムセンのバッタもんちゃうでぇ、堺の職人が手打ちで鍛えた業物や、参ったか、わかったら後ろに並べ」
 鷹山と雛子の目が点になった。
「お前何言ってんの……」
 美世があっちゃ〜といった様子で頭に手をやり片目を瞑った。
「つべこべ言うとぶっ殺すぞ!」
 強盗がスゴんだが美世は無視してぷいっとカウンターに向き直ると店員に話しかけた。
「山田くん早よしてな、ウチで喉乾いた人たちがホッケ焼きながら待っとんねん」
「山田この人だった!つか喉乾いてホッケ焼いてる人って俺達か!?」
「あ……ああまあ、そういう事になるかな……」
 美世が頭を掻きながら言う。映像の中では店員が震えながら美世に言った。
「だだだだってそそそその人」
「気にせんかったらええやん、ほれぴっぴと終わらして」
「むむ無理です、お願いですからここを離れてください」
 山田の声に泣きが入った。
「はあ、めんどくさい」
 美世は強盗に向き直ると腹出しルックにもかかわらず素肌に包丁の切っ先が刺さりそうなほど前に出た。
 逆に強盗が包丁を少し引いたほどだ。後ろで店員が声にならない声を上げている。
「おいお前、今すぐ出て行け、そしたら見逃したるから、出て行けへんのやったらこの世から退場してもらうで」
「なんだと、お前立場わかってんの……」
 出て行く気のなさそうな強盗のセリフが終わる前に美世はノーモーションで股間を蹴り飛ばした。ボコっという
鈍い音と同時に男は絶句しながら前かがみになって左手で股間を押さえた。
「立場わかってないのお前や!」
 美世は素早く包丁を払いのけて懐に飛び込み強盗の腕を抱えて締め上げ、膝で腹を蹴り上げた。続けざまに
アイアンクローのように顔を掴んだがよく見ると、サングラスの下に滑り込んだ人差指と中指が目に入っており、親指が鼻の穴に突っ込まれている。
 男は反射的に顔をイヤイヤとして背けようとしているが三本の指が鷹のようにがっちり顔を捉えて離れない。
男が左手で美世の手を掴もうとすると美世は顔から手を離して素早く親指を掴み、一気に逆向きへ曲げた。
「あがぁあああああ」
 男は悲鳴と同時に手を引いたが美世はさらに追撃しているようだ。
「うああああああああ」
 美世はさらに下手から男の顔面に肘打ちを3発食らわせて顔を上げさせると、目潰しを再開した。ボトボトと
男の顔から堕ちる鼻血をさけるように美世は下半身を引いたものの上半身では強盗の目に突っ込んだ指に体重を乗せているようだ。
 たまらず包丁を落とした男がなんとか逃れようともがくと、飛び散る血で服が汚れる事を嫌がった美世が手を離した。
 満身創痍で股間と目を押さえている強盗のその左手は何本かの指があらぬ方向を向いている。低く唸りながら身悶えしている
強盗に容赦なく美世が言い放った。
「順番も守れんようなマナーの悪い強盗は出入り禁止や!」
 美世は手近にあった瓶で男の側頭部頭を殴ると、よろけた男の頭を逆側から後ろ回し蹴りで蹴りあげた。
 パリン、ゴン、ガシャーンという音が鳴り響く中、素早く買い物籠を持ち上げた美世はカウンターに男が倒れこんだ後、男の背中へ籠を乱暴に置いた。
「素直に出て行くか順番を待っとけばええものを」
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