0428この名無しがすごい!
2018/07/05(木) 19:03:24.21ID:url3nvFi「透、こっちよ。おいで」
僕は、駆けていく。
飛び込むと、
お母さんは僕を包み込んでくれた。
優しい熱。
……それはいつの記憶だっけ。
僕は笑うのが苦手だったから、
いつも引きつった笑い方になった。
友達は何も言わない。
「透。おいで」
僕に差し伸べる細い手。
お母さんは、いつも笑っていた。
上手に笑えていた。
それはいつの記憶だったっけ。
もう忘れた。
いつの記憶なのか思い出せない。
ここにいるのは、僕、ひとり。