0387この名無しがすごい!
2018/08/02(木) 09:48:18.12ID:w61DIZON偽ロキシー なろう主の実力を測定しようとして爆発させ窓ガラスを割ってしまいなろう主の両親に褒められる
「さあ、さっそく次の魔術を……」
「ああぁー!」
ロキシーが興奮した様子で、魔術教本を開こうとした時。
叫び声が上がった。
様子を見に来たゼニスだった。
飲み物を載せたお盆を取り落とし、口を両手で抑えて、ボッキリ折れた木を見ている。
悲しげな表情。
次の瞬間、その表情に怒りの色が篭っていく。
あ、やべぇ。
ゼニスはツカツカと歩いてくると、ロキシーに詰め寄った。
「ロキシーさん! あなたね!
ウチの木を実験台にしないで頂戴!」
「えっ! しかしこれはルディがやったもので……」
「ルディがやったのだとしても、やらせたのはあなたでしょう!」
ロキシーは背景にイナズマが奔ったようなショックを受け、ガーンという擬音が聞こえそうなほど落ち込んだ。
まぁ、3歳児に責任をなすりつけちゃいかんだろ。
「はい……そのとおりです」
「こういう事は二度としないで頂戴ね!」
「はい、申し訳ありません、奥様……」
↓
何事かと大騒ぎになり、父と母がやって来て、父がディアに向かって口を開く。
「ディア様、今のは?」
「ごめんなさい。私、ルーグの魔力を測定しようとして」
「つまり、ルーグがやったと?」
鋭い目で、父がディアを射抜く。
「いっ、いえ、そうじゃなくて、わっ、私のせいだよ」
「そういうことを聞いているのではない。ルーグが引き起こしたのかと聞いてるのです」
「え、まっ、まあ、そうだけど。でも、ルーグのせいじゃなくて、私のせいで、怒るなら私を!」
大人びてもまだまだ子供のようで、ディアは震えながら目を閉じる。
頭をぶたれるとでも思っているのだろう。
だけど、そうはならない。……父はそもそも怒ってなどいないのだから。
「それはすごい! エスリ、聞いたか!?」
「はいっ、さすがは私たちの息子です! こんな凄まじい威力の魔術を使うなんて!」