>>18

>>32-33です。関西居住なもので、前の台風でひどく生活が乱れ、建て直したらまた台風で、ちょっとこちらに手が割けずですみません。

「第一部 スタージア」は読了しが、「第二部 魔女」は多少読み進めたもの、第一部とさほど変わらない気がしてギブしました。すみません。
第一部は数行のプロットを膨らませたとのことで、ドラマ不足はそのせいかもしせません。ストーリーも希薄ですね。
中核はスタージアンにあるようです(N2B細胞はその周辺でしたか)。しかし、長い歴史にまつわる序章のため詳述もできないのでしょうか。

スタージアンついては存在を示すだけでもあるようで(追々明らかにするため?)、三人称視点キャラのシンタックを詳述することも叶わない。
第一部で中核となるテーマ自体を語れないわけですから、テーマ的に印象に残るドラマ展開も封じられたも同然なわけですね。
もしかすると、だからこそSF設定的な風景を押し出して、それで魅力を出そうとされたのかもしれません。

導入部としては、セオリーに則っているとも言えまして、やり方、内容自体はこうするしかないような気もします。
ですが、我々読者の興味をつなぎとめるにはちょっと弱いかと。なにせ、作者の都合による構成であるわけですから。
だとしますと、情報の出し方などで工夫をする必要があるように思います。例えば、「
第五話 絶景(1)」のモトホイール。
以下のようになってますね(説明の都合上、端折ってます)。

01>  太いタイヤを履いた50センチ径の円盤が、垂直に立って自立している。
02> (略、モトホイールの外見詳述、250字)
03> 「モトホイールじゃない。どうしたの、これ」(リュイ)
04> (リュイを使ってモトホイール乗車方法を詳述、226字)
05> 「私、モトホイール乗ったことない……」(ドリー)

01は目を引き付ける、いい書き出しです(先に申した文章力の良さの一端)。最大の特徴ながら、これだけでは何か分からないですよね。
すると、読んでいて「なんだろう?」となって注意が行き、正体を知りたくなって続けて読みたくなります。
ですが、02で250字ほどの説明が続き、外見の特徴を並べ立ててあります。しかし、頑張って読み解いても、後で使ってない。
特徴情報をまとめて出し過ぎなのと、体感、実感が伴わないため、覚えにくくもあります。おそらく、02を過ぎたら忘れてしまう。

似たものは、よく体験するのが取説。例えばゲームだと、取説を通読しても頭に入らないことが多いですよね。ゲーム始めて戸惑って、取説読み直して、になる。
自分で操作せず(できず)シーンを想像して眺めるだけの小説ではなおさらです。書いてもらっても覚えられない。
詳しいからこそ、全部書いてあるからこそ覚えられないわけですね。読者としては、一種の徒労感を覚えます(あるいは勉強を強いられた気分)。

しかしながら、第一部の狙いを考えると、そういうシーンことで目を引き付けて、興味を持続させるしかなさそうです。
そういうタイプの小説もたくさんあります。その場その場のノリを楽しんでもらう、という手法ですね。
先に申したことと齟齬するようですが、作品の狙いを尊重するならば、SFギミックの出し方で工夫すればよさそうです。
(続く)