>>760
その時……俺の中の何かが飛び散った。
 どくりどくりと脈打つそれは止まることなく流れ続ける。
(これは……水?) 
 それにしては流れる液体は熱いのに反比例するように身体から体温が奪われていく。

(いや……血か?──もしかして俺は今死ぬのか……?)
薄れゆく意識の中に浮かぶ真実は残酷な現実を突きつける。
迫りくる死を自覚すればする程にくだらないと思った平凡な日々が愛おしく感じるのはなぜだろう。
 平凡な日々なんてイヤだ、早く死んでしまいたいと願ったこともあった。
(でも……それでも……俺は……死にたくない!)


こんな感じ?