小説家になろうのディスコードを作らないか?
■ このスレッドは過去ログ倉庫に格納されています
ディスコードっていうのはコミュニケーションツールで、グループ別のツイッターみたいなもの
ゲームとかだと数千人のグループとかがザラにあって、情報交換や雑談をやってる
小説家になろうにも100人規模のこういうのがあると面白いとおもうんだが ディスコードはメアド登録しなくても使える的な説明を詳しく書いてあげると親切なんじゃないかい?
確か無登録だと招待でも一度はメアド登録画面に飛ばされるはず 招待コードには期限があるから1、2日くらいで次の招待URL貼らなきゃってのも知らなそう >>18
新しく貼った奴は日にち無制限の奴よ
発行するときに調整できる
今十五人だけど、自己紹介は任意でどっちがどっちで話はそんな出てないからわかんない 現在21人!
5ch以外のどこで呼び込み掛ければいいのかわからん…
やっぱりTwitterか >>21
Twitterだろうな
今参加してるやつらにRT拡散してもらえ
間違ってもなろう垢にDM送りつけるなよ あれ、すまなかった
こっちなら大丈夫かな
https://dis cord.gg/NPaw86u 四十人超えました!
次の土日までに百人を目標にしてます 昨日めっちゃthe narouって感じの話してたぞ 他所の設定討論サーバーでテンプレアンチ強硬派やってる奴が中にいたけど案外大人しくしててワロタ >>35
そら空気読むでしょ
それよりそのサーバーどこから参加できるの?
気になるんだが >>37
おんJ発のサーバーだけど本スレはとうに落ちてるし新しい人はもう入れる雰囲気でもないな
誰かが話題投下すると集まってくるけど何日も無言のままってこともあるし今から入ってもあんま面白いところじゃないよ ちょw
怖いもの見たさでふれあい広場に行ったら
アプリ再起動しても勝手にボイチャが始まるようになったんだが
どうしたらいいんだww 書籍化作家さん今なら全員にマウント取れるぞどうぞどうぞ >>42
なろうスレまで来てる奴の時点で十人に一人くらい書籍化してると思う
わざわざディスコードまで行く奴は五人に一人くらい書籍化してそう まー、いるだろうな
つーか俺がそうだから最低でも一人はいる
他にいてもおかしくないとは思うが、いてもROMってるんだろうなと思ってもいる
俺がそうなんだが、言ってる事が底辺スレのワナビ共と同じな時点で話に入る気になれねえからな
つーか、読み専はまだしも、作者がスマホやらを馬鹿にして喜んでる時点で論外だわ
書籍化してもいねえ底辺が、何で書籍化やらアニメ化やらしてる作品を馬鹿に出来るのかがまるで理解出来ん
自分で自分の書いてる作品はその馬鹿にしてるやつ以下のゴミなんだって言ってることにあいつらまるで気付いてねえんだよな
喋ってるやつらはそんなのしかいねえから、少なくとも書籍化作家は来る価値ねえわ
まあ馬鹿共が囀ってるのを見て、こいつら本当に頭悪いな、って笑いたいやつは来ればいいんじゃね、ってぐらいか?
俺はもう見ることすらないだろうがな せっかくだからスマホ太郎の白コートにファーが付いてなかった世界線について議論しようや そんな重要なのかあれ……
あのファーコートの入手経緯が気になってそこだけ漫画も元の文も確かめてきたけど、龍の刺繍が入ったスカジャンみたいなやつとどちらにするか迷ってデザインを理由にファーコートに決めたような感じだったな いつの時代も書き手が浅薄な作品をバカにすることなんてよくあるぞ
哲学者とか芸術家の作品読んだことないのか? ショーペンハウアーとかオスカーワイルドとか読んでこいよあいつら作家だけじゃなく大衆のことも塵芥だと思ってるほどの選民思想の持ち主だから
なろう作家では及びもつかない功績上げてる奈須きのこだって「重厚な物語が求められる時代は終わった」と嘆いてるくらいなのに
頭が悪くて教養のない奴が頭の悪い奴をバカにしてるようにしか見えない どういうこと!?みんなバカってこと?
エドガー・ライス・ バローズ先生は? 興味はあるんだけどありがちなネタで書き溜めてるから
投稿前に関係増やしてネタをパクられた云々言われても面倒だし
投稿始めたら参加しようかな
あるよねそういう自衛…… ところでファーが無ければもう少し叩かれ方マシになってたと思うんだけどその辺どう?
本当に前から気になってるから意見くれ 正直なところ、さすがにちょっと人を無作為に増やそうとしすぎた感はあると思うわ
そのせいで人は増えても一部がちょっとアレなとこがあるからな
昨日ここの話題が出た時に、なろうの読み専ですらないとか言い出したやつがいた時には正直引いたわ
お前ここ何だと思ってんだって言うな
しかもそいつ自己紹介ではなろうは読み専って言ってるんだぜ?
別になろうの話だけをしろとは言わんが、そういう馬鹿が混ざってるのは駄目だろ
ああいうのをどうにかしないと、何か思ってたのと違うと思われて人が離れていく一方だろうな
少なくとも俺はそう思い始めてるし >>48
不快な想いをさせてしまったようで申し訳ない
ただ、別になろうの系統馬鹿にしてるわけじゃないんだ
俺も結構テンプレで固めて書いてるし
話題性あったし話が弾むから軽いノリでスタンプも追加してしまった
内内で話し合って自粛してスタンプも一新することにしたわ
>>61
まず人いないと盛り上がらないかなって思ってたから、俺が許可していれちゃったんだ
賑やかにしてくれるならアリだと思ってたし、増えたら部屋分けられるから問題ないかなって
ごめん… 次の土日までに100人目指してます()
ほらもっと働ける>>1 なろう関係ない話ばかりしてる奴がいるのかと思って覗いたが逸れても他のweb小説かラノベ、一般小説の話くらいみたいだしいいんじゃないの やだこの人たち真剣な顔してNTRについて語り合ってる… NTRは最初から知らせておかないと読者発狂する危険な要素だから真面目な顔で話してもオーケー 三陣営に分かれて戦争始まってるぞ
ぽまえらも急げ
祭りに乗り遅れるぞ どこから入るの? サーバが見つかりませんと出るんじゃが?
もしかして、もう空中分解して潰れた? >>74
ありうる気もするけど、その辺どうなん?
>>1氏…… 今のところはそんな荒れてないぞ
スマホや物理を始めとした太郎系作品に対して肯定的な層と否定的な層の間でたまにピリつくときはある なろう含めた小説についての雑談しかしてないぞ
夜になるとわらわら集まってくる 数人ガチな人居るからこいつだと思ったら居る時にアドバイス乞うてみるといい
晒し用chがあるからそこで晒すとなかなか真っ当そうな意見も貰えそう なろうテンプレはおかしくなんかないよ派
なろうテンプレはおかしいとは思うけど好きだよ派
なろうテンプレはおかしいし嫌いだよ派
この3派閥は絶対に分かり合えない
同居したら戦争は避けられないぞ ディスコードってやつ初めて使ったけど、結構便利だね。
チャットみたいで面白い。 ――2018年11月
「ねえ、とも君、バミューダトライアングルって知ってる? ねえ、ねえ?」
万年頭お花畑な幼馴染、天野詩織が尋ねてきた。
知っている。結構有名な言葉だ。
確か大西洋にある海域に付けられた名称で、不思議と事故やら何やらが多発するミステリースポットであったはずだ。
「で? 今度は何に影響された?」
ウチの幼馴染と来たら、厨二の権化のような女で、何か格好よさげな言葉とか、ミステリアスな事象とかにやたら食いつく。
先月だと、『それはシュレディンガーの猫だね!』が、詩織の決め台詞だった。
当然のことながら、その大半が誤用だった。
「もう酷いな、とも君は! テレビや漫画に影響されたとか、そんな次元の話ではないのだよ! 今回はマジ! 運命が私を選んだんだよ!」
……今日はいつになく、とち狂ってるやがるな。
「運命だか何だか知らんが……それで、何があった?」
よくぞ聞いてくれました! とばかりに、詩織の表情が輝く。
頭は残念極まりないが、ルックスは一級品であるので、見ている分には、そう悪いものではない。音声をミュートにできれば、尚良かったが。
「じゃ、じゃーん! 見て、見て!」
ごそごそと鞄の中から取り出したのは、ガラス製の小汚いボトルだ。コルク栓で封をなされている。中身は空っぽのようだった。
「それが? ただの空き瓶に見えるんだが?」
「ふふーん、結論を急ぐなかれ、ワトソン君」
「誰がワトソンだ」
そも、このバカ女がシャーロックホームズ役であるならば、世紀のミスキャストと言う他ない。
「これはね、今日の日の出頃、七里海岸で拾ったものよ!」
「待て、まず何で、そんな時間にそんな所にいる?」
ご近所でも何でもない。電車でも20分かかる。
日の出前に海岸に着こうと思ったら、ひょっとしたら始発では間に合わないかもしれない。
なら自転車か? 軽く一時間以上かかるぞ。バカなのか? ああ、バカだったな。
「……いい。続けてくれ」
「うん! それでね! 海からこれが流れてきて。私が拾った。それは運命だった! このボトルの中には、一通の手紙が封入されていたのだよ! これだ!」 詩織がポケットから取り出したのは、四つ折りにされた茶色の紙だった。
俺は彼女の手から受け取ると、紙を開いてその中に記された文字に目を走らせる。
「……一応聞いてやろう、お前はこの手紙を何だと思っているんだ?」
「何だい、文字が読めなくなったのかい、とも君? そこに書いてある通りさ! それはバミューダトライアングルから遥々届いた手紙だよ!」
頭痛が痛い。ああ、日本語がおかしくなってしまった。
でもそれくらい許して欲しい。本当に酷いものを見たのだから。
詩織曰く、バミューダトライアングルから届いた手紙にはこう記されていた。
『我、七つの海を股にかけた大海賊ゴー〇ド・ロジ〇ー。財宝を貯めに貯めるも、最後に運に見放され、ここバミューダトライアングルで果てようとしている。
この大秘宝が、人知れず海に眠り続けるのも、何とも勿体ないことだ。この手紙を読んだ君よ、どうか財宝を探し当てて欲しい』
「ねえ、ねえ、すごいでしょ! 大秘宝を探し求めた冒険だよ! きっと私は苦難の末、財宝を探し当てる運命にあるんだ!」
「バカが!」
「痛い!」
俺は詩織の頭頂部にチョップをお見舞いした。
「ゴ〇ルド・〇ジャーさんがいつの時代の海賊か知らんが、どうして日本語が堪能なんだよ」
「そ、それは……」
「いいかこれは嘘っぱちだ! ただの悪戯だ。財宝なんてどこにもない!」
「ば……」
「ば?」
「とも君のばーーか! 財宝はありまーす!」
そんな、なんとか細胞を発見したと言い張った研究者よろしく叫び声を上げるや、詩織は半べそで走り去っていった。
やれやれ……。本当に困った幼馴染だ。高校生にもなって……。
「一体いつまで面倒見にゃならんのか……」
などと、先行きの不安を覚えたのも今は昔、詩織のやつは遠方の大学に入学し、それきり疎遠となった。
彼女と会わないまま、俺は大学を卒業し、社会人となった。
――2024年8月。
早朝、俺は会社に出かけるための準備をしている。
天気を見るために点けっぱなしにしたテレビからは、ニュースキャスターの甲高い声が響いている。
『探検家の天野さん、ついに財宝を探した今、誰に喜びを伝えたいですか』
『えー、それは幼馴染のとも君です! とも君見てるー? 財宝はありまーす!!』
俺は間抜け面を晒しながら、テレビ画面を呆然と見詰めたのだった。 「バミューダトライアングルって知ってる?」
航空旅行の最中。
隣に座っていた嫁が不吉な言葉を口にした。
思わず彼女の顔を覗き見る。いたって真剣な表情だった。
「魔の海域、だっけ。ああいうオカルトにはあんまり興味ないんだよね」
「オカルトじゃないよ。あれは本当のことなの」
「へえ。不思議なこともあるものだね」
この女性――寧子と結婚してからもう三年が経つ。
それだけの期間一緒に居ると、
嫌でも彼女の趣味を理解することになった。
要するに。
寧子は荒唐無稽なオカルトの類が大好きなのだ。
こうなったときの彼女は面倒くさいので軽く受け流すに限る。
「きみ、信じてないでしょ」
寧子が不満そうに睨んでくる。
「まさか。寧子のことはいつだって信じてるよ」
「冷蔵庫からアイスがなくなったときはすぐわたしを疑うくせに」
二人暮らしだからね。
俺に心当たりがないとすれば、必然的に寧子が犯人ということになる。
「きみのそういう妙に現実的なところ、よくないと思う」
彼女はつまらなそうに飲み物をズズズッと啜った。
これはよくない傾向だ。
せっかくの旅行だ、少しはご機嫌取りをしておこう。
「それで、バミューダトライアングルがどうしたんだい?」
訊くと、彼女は一転して表情を輝かせた。
扱いやすい単純な女で助かる。
「バミューダトライアングルに近づいた船や飛行機は謎の消失をするじゃない?」
「いや、あれには確か現実的な理由が――」
「――わたしは思うの!」
俺の言葉を遮って、寧子が大声を上げる。
都合の悪い言葉を意図的に無視しやがった。
これだから女は。
「あのね。落ち着いて聞いて欲しいんだけど。今、わたしたちは謎の消失を体験してるんじゃないかしら」
「……」
寧子がバカなことは知っていたが、まさかここまでとは。
あまりのアホさ加減に言葉もでない。
「出てる! 罵声が口から出てるよ!」
「それで、どうしてそんな非現実的なことを考えたんだい?」
「コイツなかったことにする気だ……」
彼女は何やらブツブツと呟いていたが、小声だったのでうまく聞き取れない。
やがて、寧子は面倒くさくなったように溜息を吐いた。
「嘘だと思うなら周りを見てほしいの」 周り。
彼女の言うことに従ってみる。
すると、驚いたことに俺たち以外の乗客の姿が消えていた。
「……うん。これは驚いた。集団トイレかな」
「そんな非現実的なこと起きるわけないでしょ?」
「はは。君には言われたくないかな」
「……たまに、なんできみと結婚したのかわからなくなるわ」
失礼な雌だ。
「ねえ。きみは頑固だから認めたくないのかもしれないけど。わたしたち以外の乗客が消えたのよ? これは魔の海域の実在を証明する根拠になりえると思うの」
「確かに乗客に不審な点があることは認めよう。でも、それが謎の消失によるものだとは決まっていない。消失したという証拠はないんだからね」
言っている間にも、業務員らしき男が姿を現した。
「ほらね。いるじゃないか」
得意顔で寧子の方を見る。
彼女は残念そうに俯いた。
優越感に浸っていると、乗務員らしき男が近づいてきた。
「お客様にお手紙です」
「ああ、これはどうも」
受け取り、手紙を開く。
祖母からのものだ。
内容は『お嫁さんとの旅行楽しんでる?』という味気ないものだった。 今日、お前にこんな手紙を書いたのには訳がある。こんな事は書かなくてもわかるか、このご時世に手紙なんて前時代的で特に利点の思い浮かばないものをわざわざ書いておいて理由がないなんてほうがおかしい。
おっと、話がそれた。
本題としては猫を預かってほしいってことだ。お前も知ってるだろ?あの俺の家の庭に毎日来る野良猫だ。あの野良のくせして丸々太ったふてぶてしい猫だよ。あいつが俺なしで生活できると思えね。(大体なんだあの腹、豚と間違われてそのうち取って食われるぜ)
まあ預かってくれって言っても、たまにあの庭にある汚い皿にちょびっとだけ飯を入れるだけでいいんだ。(あいつは出したら出した分だけ食っちまうからな、2日分を入れとくとか器用なことはできねえぞ)
本題は終わりでここからは近況報告だ。
俺の乗ってた飛行機が迷子になった。あの有名なバミューダトライアングルで。
まあここまではお前も知ってるだろう?知っていてほしいね。さすがに友人の乗った飛行機が2日(これを書いたときはだが)も迷子になってて知らねえってのはさすがにないと願いたい。
俺の乗った飛行機が、乗客ごと二つにコピーされてもう一人の僕はもう一つの飛行機と無事生還って可能性もあるか。あるわけないだろって思うかもしれないが、今いるこっちはそれくらいにはファンタジーなんだ。
このパターンだとちょっとばかしさみしいが、あのデブ猫のことは心配いらないからそれはかなりの利点だ。
おっと、話がそれた。近況報告だった。一言で済ますとこうだ。
まあ俺は寝てたから詳しいことは知らないんだが、起きたら異世界に不時着してた。
まあとりあえず、俺は生きてるからその内もう一度ちゃんと今のことを手紙にまとめて書くよ。便りがないのはよい便り、というがたぶん逆になるような気がする。
そしたらおまえはそれをファンタジー小説としてネットにでも投稿でもしてみたらどうだ?究極のリアリティーってやつがあると思うぜ。
PS
ついでに一応ほかの乗客は今のところは全員無事だ。信じてもらえないだろうが他の乗客を探してる人がいたら伝えておいてほしい。 最後の最後に誤字ったw 正しいのは↓
天気予報を見るために点けっぱなしにしたテレビからは、ニュースキャスターの甲高い声が響いている。
『探検家の天野さん、ついに財宝を探し出した今、誰に喜びを伝えたいですか』
『えー、それは幼馴染のとも君です! とも君見てるー? 財宝はありまーす!!』
俺は間抜け面を晒しながら、テレビ画面を呆然と見詰めたのだった。 えー、ディスコードでやることになった三題小説でした
お題は
『バミューダトライアングル』『猫』『手紙』 『猫殺しの手紙とパミューダトライアングル・前半』
会社に入ってから二年が経ち、初めて実家に帰った。
親不孝者と罵ることなかれ、長期休みは大学の友達付き合いで機会がなかったのだ。
かつての自分の部屋を掃除していると、勉強机の奥から埃を被った皺くちゃの手紙が目に付いた。
ミステリー解明部の部長からもらったものだったか。
懐かしい。俺にとって、入部から退部までのあの日は、最高の二年間だった。
あの頃は、毎日が楽しくて仕方がなかった。
だが、今の俺は知っている。
毎日が新鮮で、楽しくて仕方がない。
そんなものは作られた幻想なのだ。
世の中の人間は皆、代わり栄えしない毎日を自分なりに楽しい楽しいと言って誤魔化している。
俺は手紙に目を落とし、溜息を吐く。
しかし俺は、特に変化のない日常だって、それはそれでよかったはずなんだ。
もっとも、部長はそれが許容できなかったのだろうが……。
俺は目を瞑り、七年前のあの輝かしい日々を思い返す。
ああ、帰れるなら帰りたいね。だが、それはもう叶わない夢だ。
****
「――パミューダトライアングルを知っているかな?」
部長がそんな話を持ち掛けてきたのは、そろそろ寒気に気を付けるべきかと思い始める初秋のことだった。
部長のその言葉は、一種の定型句という奴だった。
いつも我が部の活動は部長の「〜を知っているかな?」から始まる。
いつも通り、部長はミステリー解明部の奥の机の上に行儀悪く座り、なんだか俺のよく知らない妙に長い貴族みたいな名前の作者が書いた本を読みながら、お決まりの言葉で俺に問い掛けるのだ。
「……部長、その体勢、パンツ見えますよ」
「む、そうか? これは失敬だった」
部長がスカートを押さえ、座る角度を調整する。
そこから降りるという選択肢はないらしい。
「えっと、複数の種目を熟すスポーツでしたっけ?」
「何と勘違いしたんだキミは?」
部長は眉を顰め、小さく溜め息を零す。
「パミューダトライアングルというのは、事件の起きやすい海域のことさ。船や飛行機が、突如何の痕跡も残さずに消えてしまうんだ。コンパスや計測器の異常が起こることも確認されている。これまで千人以上の人間が、この魔の三角形に呑まれて消えていったのさ」
「へぇ〜、すごいっすね。異世界にでも言ったんでしょうか?」
「キミは少々ネット発大衆小説を読みすぎだ」
「で……それがどうしたんです?」
ここミステリー解明部は、その辺のミステリー研究部とは違う。
ミステリ小説を愛読する部ではないのだ。
身近な不思議に立ち向かい、解明してやろうという「頭大丈夫かお前?」な部活動なのだ。
しかし、意外にもそれらしい難事が続き、我が部は定期的に活動を行うことができている。
俺が高校一年生の頃、二年生の部長が唐突に教師の弱みを握って復活させた部活だったらしい。
そうして小学生以来の俺の教室に乗り込んできて、面子が欲しいから入れと誘われたのだ。
ウチの部長はエキセントリックだろう? 俺もそのロックな精神に惚れこんで彼女の助手兼部員として活動を行っている。
だが、パミューダなトライアングルなど、そんな規模の大きい謎に挑むような部活動では断じてない。 『猫殺しの手紙とパミューダトライアングル・中』
「キミはパミューダトライアングルが、なぜ起こったと思う?」
「ふむ」
俺は腕を組んで考える。
「やはり異世界とのゲートが開いたのでしょうね」
「キミのそういう馬鹿正直な顔をして馬鹿正直なことを言うところは好きだよ」
部長が呆れたように言う。
久々に褒められてしまったか。
「そう……ですね。人為的に起こされたっていうのはどうでしょうか?」
部長がにまりと笑う。
「ああ、私もそれに同意見だ。妙なことが続くところには、大抵誰かの悪意が眠っているものだよ。特定区域内で船だけならまだしも飛行機までもが行方不明になるとなると、ただの自然現象だと私は思えない」
俺は話半分に聞きながら、部長は美人だなぁと、そんなことを考えていた。
愛想が悪く、怖いとよく言われるらしいが、この部活の中ではよく笑う。
謎を追いかけるのがさぞ好きなのだろう。
――当時は、そのくらいにしか考えていなかった。
「前置きはここまでにして、本題に入ろうか」
「ようやくですか」
「私の地元で最近、猫の不審死が相次いでるんだ。それも、特定の地区内だけでね」
「……へぇ、あんまり、気分のいい話ではないですねぇ、それ」
部長の話を纏めると、ここ半年、彼女の地元内で猫の不審死が相次いでいるそうだ。
飼い猫も含め、死体の数は二十以上。外傷もなく、野ざらしに死んでいるらしい。
猫は本来、死期を悟れば、日陰の体力を休められる場所を探して彷徨い、死体が人目につくことはレアケースだというのにだ。
「でもそれは、簡単に説明がつくことじゃあないんですか? 猫嫌いのババアが、即効性の毒餌でも撒いたんですよ。害獣だとか言って。法律違反なのになぁ」
「それならそうで、傍迷惑な猫殺しの犯人を、私達の手でとっちめてやろうじゃないか。私もそろそろ卒業だ。最後に、大きな謎に挑みたいじゃないか」
「ま……我が部の未解決率は八割越えなんですけどね。もっと手頃な事件捜して、最後の事件は解決できてよかったねー、なんていい感じで締めません?」
「馬鹿なことを言うものじゃあない。そういう御遊戯染みた達成感は嫌いなんだ。最後くらい、キミにも頑張ってもらいたいものだね?」
「まるで俺一人が解くみたいな言い方じゃないっすか」 『猫殺しの手紙とパミューダトライアングル・後半』
****
――結論から言えばその通り、謎は俺一人で解くものだったのだ。
ああ、懐かしい。
あのとき、ほいほい誘い出された俺は、猫の死体の首輪に隠された妙なメッセージカードや、毒の入手ルート、目撃証言なんかを結構本気で探していたっけな。
……それで、部長の暮らしていたアパートのお世辞にも綺麗とは言えない一室で俺は童貞を捨てることになった。
休憩と言って立ち寄って、そのままだ。
綺麗な部長とは違うイメージの汚い部屋で、部長がごく当たりの前の様に部屋の奥から避妊具を出してきて、それで俺は部長と寝た。
ああ、そうだ。
猫殺し犯は部長だった。
もう少し賢い奴なら、きっと最初のいくつかの事件でわかっていたんだろう。
ミステリー解明部は、部長が謎を用意して、俺が解く部活だったんだ。
部長は卒業を待たずに家出して、それきり行方不明になった。
彼女は、養父殺害の容疑者だった。
最後にミステリー解明部の部長の机から出て来た手紙には、『この犯人は鈍いキミにもわかってしまうのだろうね』だった。
その後も手紙には俺との他愛もない想い出や、謝罪なんかが綴られていた。
内容から察するに、恐らく部長は養父から性的虐待を受けていたのだろう。
部長はだからこそ、物語の中の様な、そんな綺麗で新鮮さに溢れた学園生活を用意したかったのだ。
それが、謎の絶えないミステリー解明部の正体だ。
この部活も一つのパミューダトライアングルだったわけだ。
妙なことが続くところには、大抵誰かの悪意が眠っている。
しかし俺は、作られた幻想なんてなくても彼女との日常の毎日が楽しかったんだ。
部長はそれでは駄目だったのだろうか。
もう少し俺が早く気が付いていれば、部長の抱えているものも見つけ出し、彼女にこんな手段を取らせなくても解決していたのではないだろうか。
七年経った今でも、俺はそんなことを考える。
読み終えた手紙を強く握り、俺は机の奥へと仕舞った。 「新しい家族よ」
初めて見る新しい妹は、大きな目を見開いて母に抱かれていた。
父の鼻の下は伸びるだけのびきっており、「ぱぱでちゅよーあかねちゃんー」などとおもちゃを見せ機嫌を伺いっている。
「ほらおにいちゃん、挨拶しなさい」
促されるように、僕は三つ年下の妹の顔を覗いた。白い布に巻かれ、オムツをはく妹は少し眉間にしわをよせている。
まぁまぁ可愛い。無邪気にふるまわれる笑顔は、家族や他人に感染していく。きっと僕もまた笑顔になっているだろう。
「んー」
僕はどうも恥ずかしくなってその場を離れた。いやもしかしたら嫉妬なのかもしれない。
今まで、お父さんとお母さんの子供は僕だけだったはずなのに、彼女が家に来てから二人はつきっきりだ。
もちろん、生まれたての妹にかかりきることはしかたのないことだし、オムツ一つで大泣きする彼女の態度の横柄な態度を、とても可愛く思っている両親がいる。
それは仕方のないことなのだ。きっと僕も生まれたばかりのころはそうやって面倒をみてもらったのだ。
ミルクをおなか一杯飲んで、寝るときは子守歌。そんな日常を、気付かないうちに過ごしていたのだと思う。 部屋を出て、一人でトイレをすました後、僕は三人がいる部屋へと近づいた。
二人に気づかれないよう忍び足で近づき静かに聞き耳を立て覗きみる。
「あいつ、どうしたんだろう」
「怒ったのよ。今まで独り占めしてたのが、急に妹ができて、それにかかりっきりの私たちを見て」
「まぁ、わからんでもないな」
「可愛いわね」
「うん、可愛いな」
寝付いた赤ん坊から、お父さんはたくさん飾ってある写真へ視線をうつす。
写真たてが机に所狭しと並んでいる。妹が生まれる前説明してもらったことを思い出す。
新婚旅行でいったバニューダトライアングルがあるフロリダ、動物園で猫を抱く母さんとお父さん、お爺ちゃんが映った病室。どれも大切な思い出だとお父さんは話してくれた。
「母さん、あのさ」
「なに?」
「茜を生んでくれて……ありがとう」
「どうしたの改まってらしくない」
「言葉に、したくてさ」
「お礼をいうのは私のほうよ」
恥ずかしそうに照れる父と気さくに笑う母はとても幸せそうだ。
「あなたがいつもそばにいてくれたから、お父さんを見送るとき、笑っていられたのよ。あなたがいなかったら、きっと私父の死に向き合えなかった」
「それは君の力だよ。君が優しくて強いから。そんなところを、ボクは好きになったんだ」
そういうと、父は茜の頭を撫でた。
「ボクらは家族だ。ボクと君と茜とジュン。大切家族だ。正直、君たちのためならなんでも出来るよ。家族がいるボクは無敵なんだ」
おちゃらけて父は笑った。そんな父をみて、母も笑った。
「そうね、私たちは無敵よ」
僕は少し恥ずかしくなった。生まれたばかりの妹に嫉妬していたことに。
お兄ちゃんは妹を守るのが使命だ。父が家族を守るように、母が僕らを見守るように。僕もまた、茜を守るのだ。
「びぇええええん!」
そのとき、茜がぐずりはじめる。強烈なにおいが部屋に充満する。
どうやらおもらしをしてしまったようだ。
「お、お母さん! これどうするの!?」 どうやらおもらしをしてしまったようだ。
「お、お母さん! これどうするの!?」
「全くもう……。お尻のほうから紙パンツを回して前にもってくるのよ」
どうやらお父さんが妹のオムツに悪戦苦闘している。呆れた声で指導するお母さんはどこか楽しそうに聞こえた。
妹のオムツ程度で苦戦しているところをみるに、どうやらお父さんはオムツを換えたことがないらしい。
「びぇええええええん!」
試行錯誤の末かえられた紙パンツが気に食わなかったのだろう。妹は不満を大声で表した。
「え!あ!え!どうしよう!」
突然の拒否反応にどうすることもできない父はパニックになっているようだ。
「はいはい、茜ちゃん。よしよし」
母は茜を抱き、ご機嫌をとるために優しい声で子守歌を歌い始める。ねんねんころりよ。とても美しく、静かな歌声が僕は好きだ。聞きなれた歌声は自然と僕のご機嫌をとる。
しかしそれでも茜は泣き止まない。
僕は仕方なく部屋に入って、妹の顔を覗き込んだ。
近づき、じっと見つめる。
妹はゆっくりと泣き止み、僕の鼻を少し触る。くすぐったいが我慢だ。なぜならお兄ちゃんだから。 「あら」
「さすがお兄ちゃんだね」
笑っている茜をみて、ぼくのすがたをみて両親は二人の子供をみてほほが緩む。
幸せな時間だった。父も笑い、母も笑い、妹も笑っている。
この家族たちが家族で会ったことに、僕は感謝した。
「母さん、ボク、手紙を書くよ」
「どうしたの急に」
「きっと茜が大人になるにつれ、けんかもするだろうし、もしかしたら洗濯物は別だって言われる日が来るかもしれない」
けどね、と父は続けた。
「それでも、ボクは茜に、君に、ジュンに感謝してる。生まれてきてくれてありがとうって。家族になってくれてありがとうって。そんな気持ちを言葉にして、文で彩って、二十になった茜に渡したい」
「いいわね、それ」
母は嬉しそうに同意した。父の偽りのない言葉がとても美しかったからだ。
「ジュンはどう思う?」
優しい声で、父は僕に聞いた。いろいろ考えた。大人になっていく妹を。これから訪れる幸せな時間を。
もちろん、大賛成だ。
僕は大声で頷いた。
「にゃー」 >>70
スレの最初で3人とか書いてたのにもう陣営に分かれるぐらい人いるのか? 人数も増えて即興書くトレーニングまで始まった
ようやっとるよ 即興小説っていみなくね?
読み手からしたらか買った時間なんてどうでもいい
それなら一週間ぐらい期間とってみせあったほうがまし 1時間でこれ書いたのか…ってなったわ
読み手だけど 即興小説の意義
即興だと、時間に追われて書くから、普段以上に自分にとってダメな所が浮き彫りになる
読み返して、今まで気付いてなかった自分の弱点に気付くこともあるし、
あるいは、人から、浮き彫りになった欠点を指摘され気付かされることがある
後はまあ、発想の練習かな? ■ このスレッドは過去ログ倉庫に格納されています