ワイが文章をちょっと詳しく評価する!【121】
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点数の意味
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60点〜69点 書き慣れた頃に当たる壁!
70点〜79点 小説として読める!
80点〜89点 高い完成度を誇る!
90点〜99点 未知の領域!
満点は創作者が思い描く美しい夢!
評価依頼の文章はスレッドに直接、書き込んでもよい!
抜粋の文章は単体で意味のわかるものが望ましい!
長い文章の場合は読み易さの観点から三レスを上限とする!
それ以上の長文は別サイトのURLで受け付けている!
ここまでの最高得点77点!(`・ω・´)
前スレ
ワイが文章をちょっと詳しく評価する【120】
https://mevius.5ch.net/test/read.cgi/bookall/1549073894/l50 お題が基準の競技なんだからお題が悪いということはあり得ない 「別れるなら春がいいね」とあなたは言った。
最初にこれを持って来てしまうと
中身がこの凡庸さの支配下になってしまう
何でも良いから書き進めて
最後これにつないだ方が良いと思う >>726
それ、ニートがよく言うやつね
俺が出来ないのは俺のせいじゃないっていう 言い方間違えた
ありえないというよりは存在のしようが無いんだろう 一人称の中でも行動を清泉される難易度の高いお題だぜw その制限をどう回避するかだよな
でないとその凡庸さの影響をモロに受ける
> 「別れるなら春がいいね」とあなたは言った。
これをポスターか何かのコピーにするとかね > 「別れるなら春がいいね」とあなたは言った。
精神病患者のうわ言にするとか ―別れるなら、春がいいね。
唐突にアデルが言った。その時私達は自動車のシートに収まり、私は支配下にある右手で、本のページをめくろうとしていた。
低くなめらかな声。発声と同時に生じるわずかな振動を私は感じる。そんな気がするのだ。私は視線を右肩に送る。
窓の外を冬枯れした並木が流れていく。
―なんの話?
私は彼が何を言いたいのかわからず訊いた。
―手術の話。この春にしようよ。
私は途端に重苦しく、苦い感覚を味わう。体外からの刺激に反応して脳内を巡るホルモンについて、私は全く無知で、
おそらく理解することもできないが、間違いなくこの感覚は私だけのものだ。この気分をなんとか弟にも共有させてやりたい。
―新しい人生を始めるのにお誂え向きだ。暖かい方が順応にも好都合だし。
アデルは私の弟だ。体の性別は女性だが、本人の主張によって男性だということになっている。
男性型の声帯の為に、その主張は自然に受け入れられている。最近の検査でIQが200あることが判明した。
私に対してやや高圧的、管理的かつ批判的なのは、そのせいなのだろう。わたしはそんなに頭が良くないから。
彼は彼の支配下にある左手で本を閉じた。
―結論を出すべき時だよ。姉さん。
私はため息をつき、彼は足を組み替える。忌々しいことにこの二本の足は彼のものだ。
―私は嫌よ。生憎だけど。
アデルは冷ややかな笑顔を浮かべる。こんな時、必ず口の左端を持ち上げるのは、私に見せつけるためだろう。
―どうして?姉さんは僕のこと嫌いだろう。
―ええ、大嫌い。その澄ました顔も、なんでもわかってます、みたいな物の言い方もね。気に食わないわ。
―じゃあ、いいじゃないか。僕たちのどちらも損はしない。この体に対する親和性は僕のほうが高い。僕を切り離せば姉さんの命が危うい。
―するわよ。この体は私のものでもあるのよ、自由になるのが右手だけでもね。あんたには渡さない。
―同意しなよ。僕はもう双頭のバケモノとして生きるのはゴメンだ。指さされ、顔を背けられ、憎まれ、憐れまれる。
女の体も我慢ならない。不潔極まりなくてね。この体でいいことって言ったら、マスターベーションする時ぐらいじゃない?
―私は女なんだから、この体が自然なの。もう少ししたら、人工授精で妊娠してやる。男は分娩痛で死ぬらしいけど、試してみる?
私は歯を剥き出しにして笑って見せる。アデルは心底うんざりした表情でかぶりを振った。
アデルは私を切り離したあと、性転換するつもりだ。新しい男の体で本物の女とセックスしてみたいのだそうだ。
現代の技術をもってすれば手術が成功する確率は極めて高い。アデルはすでに人工人体、いわゆる擬体の研究者として地位を確立している。
実際のところ、私達の生命を保つ為の費用は、彼のおかげで賄われている。彼が仕事をしている間、私は(カロリーの節約も兼ねて)眠っているのだし。
―姉さんを殴って黙らせることも可能なんだがね。
―あんたの首を締めることだってできるのよ。
私はどうなるのか。アデル(と医師団)によると、私はデータ化され、完全な全身擬体が開発されるまでコンピュータの中で生きることになるのだという。
もし研究が順調に進めば、先に頭部を手に入れることは可能かもしれないとか。冗談じゃない。
私は腹が立った。
私はオートドライブをオフにするとハンドルを切ってアデルの左手を抑えた。車が車線を越える。
血相を変えたアデルがブレーキを踏み、車は反対車線にはみ出して止まった。幸い、対向車はない。
―何をするんだ!
アデルが怒鳴るのは珍しい。
―一蓮托生なのよ、あたしたちって。
―やれやれ。
気の抜けた表情でシートにもたれたアデルが車をスタートさせ車線に戻そうとしたその時、衝撃が私達を襲った。
スローモーション。ガラスにヒビが入って砕け、ドアが圧し曲がる。驚愕するアデルの顔。
気がついた時、私は病院の白いベッドの上にいた。シーツも壁も天井も白い。肩に巻かれた包帯だけが赤茶けていて、右腕はなかった。
突っ込んできたのは、老人がマニュアル操作する車だった。事故を防ぐための方策は様々取られているのだが、人の行いが理解を超えることは、あることだ。
―責任は姉さんに取ってもらうよ。何しろ僕の姉さんだからね。
ラボ。アデルはパームトップ・デバイスの中から指示を出す。ディスプレイに表示された彼は至って不機嫌そうだ。
私はデバイスを操作することさえもどかしい。私のものではなかった私の体はなかなか思い通りに動かないからだ。長いリハビリが必要なのだ。
―姉さんは僕のボディだ。いや、バディと言うべきか。
いつか私達は本当の姉弟になれるだろうか。 第四十九回ワイスレ杯参加作品
>>563
>>567
>>688
>>737←お題を少し無視しているので加点は少ない!
只今、十作品!(`・ω・´) 森教授。「別れるなら春がいいね」とあなたは言った。陳腐な言葉だ。「蟹を食べに行くなら北陸がいいね」位にどうでも良い。
が、教授。全くあなたは……人を馬鹿にするにも程がある。そんな事を言っていたあなたが、何故秋に自殺をするんですか。
(この世と)別れるなら春がいいね、と静かに覚悟を決めていたのではないのですか。いくら癌が進んでいたからといって、
車椅子の奥さんの介護を僕に押し付けて自殺とか、あまりにも無責任ではありませんか?
……と、心の中で呪詛を喚きながら、僕はタクシーを降りてトランクに回り、車椅子を取り出した。
後部のドアは開いて、森教授の未亡人である秋江さん(65)の顔が覗く。視線は秋の雨に湿って変色した落ち葉に落ちている。不安が窺われる顔色だ。
僕は運転手に手伝って貰って、秋江さんの体を車椅子にずらした。
ほっそりとした顔の人だがおなか周りの肉付の良さのために体重があり、気を抜くと腰をやられそうだ。ギックリ腰には気をつけなければならない。
が、この状態も春までだ。春になれば僕はプリンストン大学院への留学する。手続きは全て済んでいるし、卒業に必要な単位は前期に全て取ってしまった。
全ての報告のために森教授の部屋を訪れた僕に、彼はおめでとうと言ってくれた。
「自分も今月で退官だよ」とも。まだ66歳の教授だが、持病が悪化して車椅子になった奥さんの介護のために退官をするという。
療養のために空気の良い長野の別荘で過ごすが、長年頼っていたお手伝いさんも調子を崩してしまい、次の人が見つかるまでのつなぎとして、
春まで教授の別荘でアルバイトをしないかと笑顔で言ってきたのだ。僕はその笑顔に騙されて了解してしまった。
まあ、春の渡米まで暇だったし、何より長野の別荘には教授の書庫があると聞いていた。お手伝いをしながら覗かせて貰うのも良い。
思いをはせる僕の前で、教授はにっこりと目じりの皺を深くして笑った。それから「別れるなら春がいいね」と言ったのだった。
その秋口に彼は自殺。お手伝いさんはまだ見つかっていなかった。そんな状態で遺された秋江さんを見捨てる訳にもいかず、僕は彼女と共に長野に来た。
長野に来るのが彼女の希望でもあった。
別荘は軽井沢の綺麗な小川のほとりにあった。高級感溢れる土地だが、駅前の商店街は寂れている感じがした。避暑シーズンが終わっていたのも原因かも。
が、どれだけ寂れても軽井沢は貧乏学生の僕には別世界だった。
秋江さんとの生活が開始するにあたって訪れた商店街で、僕は花屋さんの入り口傍のガラスの奥で
作業をする綺麗な女性店員さんに目が釘付けになった。
ふとした弾みで視線が交差。僕はとんでもなく照れて、はにかみながら店に入って、これを下さいと、カランコエという多肉植物の鉢植えを購入。
ついでに育て方について色々聴こうという打算が下半身から生まれたが、奥から旦那さんらしき男性の声が彼女の下の名前を呼んだので、ちょっとがっかりした。
持ち帰ったカランコエを、秋江さんは喜んだ。鉢植えを手にとって色々な角度から眺める彼女の姿はほほえましかった。
カランコエ自体は秋口に蕾をつけ、程なくして花開いた。この時にはすっかり秋江さんの介護に慣れていた僕は、簡単なご飯を作り、毎日お風呂に入れてあげて、排泄も手伝う。
僕はこの業務に厳粛な気持ちで臨んだ。その他の時間は書庫に収められた原書を漁る。これが一番楽しい。こういう時、秋江さんは僕を呼ばず、編み物をしていた。
薪暖炉の炎で暖められた空間を満たす音楽はヴィヴァルディの冬。それは教授の古いレコードから流れ、時々傷によって音が途切れた。
そして雪深い2月の朝。秋江さんが声を挙げた。カランコエの鉢におまけでついてきた蝶の卵がさなぎを作った果てに、羽化をしたのだ。
それは変哲のない白い蝶だった。弱弱しく羽根を広げる蝶に、水を入れた皿をともしながら、僕は不器用な虫だと思った。
冬に生まれた蝶。秋江さんのために温かく保たれた室内だからこその羽化。でもそれは早すぎる。今羽化しても、長くは生きられないだろう。
……けれど。秋江さんの横顔をちらりと見た僕は、できるだけ生かしてあげようと思った。秋江さんが涙ぐんでいたからだ。彼女は僕よりも先に卵に気づき、
毛虫からら蛹になるのを見守り、羽化をまっていた。そんな彼女のためにも、もしこの蝶が僕がここを去る日までに生きていたら、
白樺の木立の向こうの花畑によって、放してあげようと思ったりした。
それが僕と秋江さんとの、そしてこの蝶との、理想的な別れだと思ったからだ。
そう。別れるなら春がいい。僕は故人である森教授の言葉に同意をした。 >>723
>>739
を励ましの意味で書いたよ。楽しんでくれたら嬉しい。 森教授。「別れるなら春がいいね」とあなたは言った。陳腐な言葉だ。「蟹を食べに行くなら北陸がいいね」位にどうでも良い。
が、教授。全くあなたは……人を馬鹿にするにも程がある。そんな事を言っていたあなたが、何故秋に自殺をするんですか。
(この世と)別れるなら春がいいね、と静かに覚悟を決めていたのではないのですか。いくら癌が進んでいたからといって、
車椅子の奥さんの介護を僕に押し付けて自殺とか、無責任過ぎませんか?
……と、心の中で呪詛を喚きながら、僕はタクシーを降りてトランクに回り、車椅子を取り出した。
後部のドアは開いて、森教授の未亡人である秋江さん(65)の顔が覗く。視線は秋の雨に湿って変色した落ち葉に落ちている。不安が窺われる顔色だ。
僕は運転手に手伝って貰って、秋江さんの体を車椅子にずらした。
ほっそりとした顔の人だがおなか周りの肉付の良さのために体重があり、気を抜くと腰をやられそうだ。ギックリ腰には気をつけなければならない。
が、この状態も春までだ。春になれば僕はプリンストン大学院への留学する。手続きは全て済んでいるし、卒業に必要な単位は前期に全て取ってしまった。
全ての報告のために森教授の部屋を訪れた僕に、彼はおめでとうと言ってくれた。
「自分も今月で退官だよ」とも。まだ66歳の教授だが、持病が悪化して車椅子になった奥さんの介護のために退官をするという。
療養のために空気の良い長野の別荘で過ごすが、長年頼っていたお手伝いさんも調子を崩してしまい、次の人が見つかるまでのつなぎとして、
春まで教授の別荘でアルバイトをしないかと笑顔で言ってきたのだ。僕はその笑顔に騙されて了解してしまった。
まあ、春の渡米まで暇だったし、何より長野の別荘には教授の書庫があると聞いていた。お手伝いをしながら覗かせて貰うのも良い。
思いをはせる僕の前で、教授は目じりの皺を深くして笑った。それから「別れるなら春がいいね」と言ったのだった。
その秋口に彼は自殺。お手伝いさんはまだ見つかっていなかった。そんな状態で遺された秋江さんを見捨てる訳にもいかず、僕は彼女と共に長野に来た。
長野に来るのが彼女の希望でもあった。
別荘は軽井沢の綺麗な小川のほとりにあった。高級感溢れる土地だが、駅前の商店街は寂れている感じがした。避暑シーズンが終わっていたのも原因かも。
が、どれだけ寂れても軽井沢は貧乏学生の僕には別世界だった。
秋江さんとの生活が開始するにあたって訪れた商店街で、僕は花屋さんの入り口傍のガラスの奥で
作業をする綺麗な女性店員さんに目が釘付けになった。
ふとした弾みで視線が交差。僕はとんでもなく照れて、はにかみながら店に入って、これを下さいと、カランコエという多肉植物の鉢植えを購入。
ついでに育て方について色々聴こうという打算が下半身から生まれたが、奥から旦那さんらしき男性の声が彼女の下の名前を呼んだので、ちょっとがっかりした。
持ち帰ったカランコエを、秋江さんは喜んだ。鉢植えを手にとって色々な角度から眺める彼女の姿はほほえましかった。
カランコエ自体は秋口に蕾をつけ、程なくして花開いた。この時にはすっかり秋江さんの介護に慣れていた僕は、簡単なご飯を作り、毎日お風呂に入れてあげて、服薬の補助に加えて排泄も手伝う。
僕はこの業務に厳粛な気持ちで臨んだ。その他の時間は書庫に収められた原書を漁る。これが一番楽しい。こういう時、秋江さんは僕を呼ばず、編み物をしていた。
薪暖炉の炎で暖められた空間を常に満たす音楽はヴィヴァルディの冬。それは教授の古いレコードから流れ、時々傷によって音が途切れ、そういう時に限って、秋江さんは
持病の疼痛にうめいた。
そして雪深い2月の朝。秋江さんが声を挙げた。カランコエの鉢におまけでついてきた蝶の卵がさなぎを作った果てに、羽化をしたのだ。
それは変哲のない白い蝶だった。弱弱しく羽根を広げる蝶に、水を入れた皿をともしながら、僕は不器用な虫だと思った。
冬に生まれた蝶。秋江さんのために温かく保たれた室内だからこその羽化。でもそれは早すぎる。今羽化しても、長くは生きられないだろう。
……けれど。秋江さんの横顔をちらりと見た僕は、できるだけ生かしてあげようと思った。秋江さんが涙ぐんでいたからだ。彼女は僕よりも先に卵に気づき、
毛虫から蛹になるのを見守り、羽化をまっていた。そんな彼女のためにも、もしこの蝶が僕がここを去る日までに生きていたら、
白樺の木立の向こうの花畑によって、放してあげようと思ったりした。
それが僕と秋江さんとの、そしてこの蝶との、理想的な別れだと思ったからだ。
そう。別れるなら春がいい。僕は故人である森教授の言葉に同意をした。 冒頭にお題を持ってくるのはさっさとお題を消化したい欲がみえて好きじゃないなぁ >>742
それは理解出来るけど、最後に持ってくると始めから落ちが見えているようでつまらない
ならば、途中に挟むのが最適か 第四十九回ワイスレ杯参加作品
>>563
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>>737
>>741
只今、十一作品!(`・ω・´) >>718
結局つまらんしドヘタしか居ないから、そもそも読まれてないか、無関心になるだけなんだろ
つまりは、叩く価値すら無いようなゴミレベルの駄作だってことだな 第四十九回ワイスレ杯のルール!
設定を活かした内容で一レスに収める!(目安は二千文字程度、六十行以内!) 一人による複数投稿も可!
通常の評価と区別する為に名前欄、もしくは本文に『第四十九回ワイスレ杯参加作品』と明記する!
ワイが参加作品と書き込む前に作者が作品を修正する行為は認める!
今回の設定!
「別れるなら春がいいね」とあなたは言った。
この一行に手を加えることなく作中に使用すること!
あなたと平仮名になっているので性別は自由とする!
人間に限定していないので擬人化でも構わない!
別れ話を切り出すのが必ずしも恋人とは限らない!
上位を狙うのであれば、この一行がないと成立しない話がよい!
応募期間!
今から土曜日の日付が変わるまで! 上位の発表は投稿数に合わせて考える! 通常は全体の三割前後!
締め切った当日の夕方に全作の寸評をスレッドにて公開! 同日の午後八時頃に順位の発表を行う!
三度の告知!(`・ω・´) 今日が投稿の最終日! 「別れるなら春がいいね」とあなたは言った。
オレ様は55歳の童貞でファーストガンダムファンだけど、
アニメ見るときはいつもズボンをおろしちんぽしごく。
Bパートのクライマックスのとこで射精するのって気持ちいいぜ。
ガンダムファンならガンプラ片手にアニメ見ながらちんぽしごくのは常識。
女とセックスするよりリアル 、正直、女なんて要らない。 第四十九回ワイスレ杯参加作品
>>563
>>567
>>688
>>737
>>741
>>748
只今、十二作品!(`・ω・´) 一番大事なのはどう面白くするかであって
面白くするためには人と違うことをしないといけない
予想外、意外性というかね 「別れるなら春がいいね」とあなたは言った。
このお題物であることは(ここの)読者にはわかっている訳だから
どこでどう出て来るんだろう?というのは一種の引きになる 「別れるなら春がいいね」とあなたは言った。
今は夏の真っ盛りだが。
これでもう意外性が出る 「別れるなら春がいいね」とあなたは言った
ここは常夏の南の島だが 「別れるなら春がいいね」とあなたは言った。
この凡庸な一節からどう意外性を引き出せるかだ 冒頭に持って来るんなら、すぐ意外性につなげないといけないよな
でないと読者を引っ張れない 「別れるなら春がいいね」とあなたは言った。
今は過ぎ去った、遥かはるか遠い昔に。 「別れるなら春がいいね」とあなたは言った。
「別れるなら秋がいいね」と俺は言い返した。 「別れるなら春がいいね」とあなたは言った。
ほとんど聴き取れるかどうかの微かな声で。
けど、あなたつーのは難しいよな
これ以後もあなたでないといけないのか? 「別れるなら春がいいね」とあなたは言った。
これでもう文体まで規定されてしまうはずだが
そんなの関係なしに自分本来の書き方で
好きなように書いているだけだよね
結局、自分の小説ショーな訳だ
このワイ杯というのは 「別れるなら春がいいね」とあなたは言った。
溌溂として、春の陽のような表情でした。
でも、その表情の裏に、あなたが莫大な借金を抱え、苦心している事を私は知っておりました。
いつかその秘密を打ち明けてくれると信じておりました。
それがよもや、秘密が打ち明けられぬまま、春の別れを告げられようとは思いがけませんでした。
借金は厭くまでも自分だけの不幸とし、心に収められるのですね。
その心遣いには、敬愛の念を抱きながらも、どこか寂しくも思います。
あなたの元に嫁ぐ時には、もうあなたと共に生きてゆこうと決心しておりました。
あなたの不幸とは、私の不幸であると思っておりました。
ですから、あなただけの不幸と考えず、どうかその苦しい胸の内を、私にも打ち明けて下さい。
それだけが私の最後の望みであります。
別れを予告された日より幾日が過ぎ、冬の寒さも随分と和らいだ。もう間もなく春である。
出会いの春、妻にとっては別れの春である。そう思うと、妻の胸には痛切な悲しみが込み上げてきた。
結局、妻の願いは空しく、未だに夫から秘密を打ち明けられることはない。
ふと庭先を見ると、裸であった木々に若葉が芽吹き、近づきつつある春の足音が感じられた。遠ざかる冬の足音でもあった。
あなたは、お前は本当にいい妻だった、と仰いましたね。
それは何を持って仰られたのですか?
私の体がですか、心がですか、それとも所作がですか?
本当の私を顧みないあなたから「いい妻」と称賛される事ほど、空虚な言葉がありましょうか。
あなたが「いい妻」と称賛されるのは、私の体裁であって、本当の私ではございません。
結局、貴方は一度も、本当の私と真剣に向き合うとなさらなかったのですから。
短い結婚生活でありましたけれど、あたなとは一度も本当の夫婦に成れなかったような気が致します。
本当の夫婦になれず、関係を解消される事が、悔しくて堪りません。
せめて別れる前に、一度だけでも本当に夫婦のように、その苦しい胸の内を打ち明け、私と向き合ってみませんか。
私から、その秘密に触れる事も出来ますが、あなたが今日までひた隠しお気持ちを考えますと、それは憚れるのです。
怖いのです。
麗らかな春陽が差し込む朝、妻は目を覚まし、夫がいつも寝ているはずの隣のベッドを見た。そこに夫の姿はなかった。夫は家を出たのだとすぐに理解した。
夫のベッドに寄り、枕に触れると、まだほんのりとその温もりが残っていた。先ほどまで確かにこの場所で、あの人は寝ていたのだ。
夫の残り香が鼻先に触れると、一時に短い仮初の夫婦生活の記憶が蘇った。悔恨と悲愴が胸を貫いた。ーーああ、あなたはもういないのですね。
乱れ足でリビングに行くと、テーブルの上にいつ用意したのか、離婚届が置かれていた。夫の欄はすべて記入されてあった。春に向けて、夫はここまで準備していたのだ。
震える手で離婚届を取り、夫の最後の書置きをじっくり確認しようとした。
離婚届の下にもう一枚、見知らぬ書類が置かれているのに気付いた。
借用書と記され、今まで数えた事のない莫大な金額が記載されており、連帯責任者の欄には妻の名が明記され、印がしっかりと押されていた。
夫は春と共に逃げ、書面を通し妻に全て打ち明けのだった。
「ひえぇぇーー!!」 妻は発狂した。 第四十九回ワイスレ杯参加作品
>>563
>>567
>>688
>>737
>>741
>>748
>>763
只今、十三作品!(`・ω・´) >>763
> 「別れるなら春がいいね」とあなたは言った。
> 溌溂として、春の陽のような表情でした。
お題が春で、春の陽のようなじゃ意外性無い
「でも」以後文体が変わっちゃってる
つーか2行目からもうおかしい つーかお題がムリゲーなのか?
あなたじゃ手紙文みたいになっちゃうよな 結局書く動機が「自分」を垂れ流しにしたいだけだから
こういう気持ちの悪い物になる
読者のためという基本が徹底されないといけない 「自分」の垂れ流しが商品価値がある
読むに値するという自信はどこから来るのか? 人間がどういうものに興味を引かれるのか?ということをわかって書かないといけないと思う
その基本は、意外性、予想外ということであって
普通をどう外して行けるかということだと思う
ということは、普通、標準というものの認識も常に必要となる カクヨムでお題による短編、募集してるじゃないかーっ! ホーホーホー!(`・ω・´) 中間発表もあったのか! 紅葉が終わりにさしかかり、窓からの景色が冬に変わりつつある日のことだった。
「別れるなら春がいいね」とあなたは言った。
それを聞いて、ベッドの端に座っていたわたしは小さく息をつく。
ーーまた別れ話……。
切り出されるのはいつものこと。さして驚きはしない。だからわたしは落ち着いた口調で「別れるなら夏のほうがいいわ」と言った。
すると、あなたは「なぜ?」と訊いてきた。ベッドの上に横になるあなたは余裕な表情だ。
わたしは、そんなあなたを肩ごしに見つめたまま、唇をツンと尖らせた。
「だって、春は別れの季節じゃない。卒業シーズンでしょ。あと社会人なら異動や転職。そんな季節に別れるなんていやよ」
「それを言うなら、春は出逢いの季節でもある」
「夏のほうが出逢いはたくさんあるわ」
「そうかな」
「そうよ」
あなたはしばらくの間、黙っていた。なにか考えているような、少し困ったような顔。でも、あなたの中で心が固まっていることをわたしは知っている。
いつもそう。あなたはいつも。……そういうところ嫌い。
別れ話を切り出されるたびに、わたしは適当な言い訳をしては誤魔化してきた。努めて冷静を装ってきた。でも、本当は辛かった。
別れたほうがわたしの為になるなんて言うあなた。
はやく新しい人を見つけてほしいなんて望むあなた。
ーー春夏秋冬。今は秋、すぐに冬が来て、きっとそれもすぐに過ぎていく。そうなれば……。
春、か。春なんて、すぐに来てしまうじゃない。
カタカタと窓のほうから音がした。建て付けが悪いらしい。風で窓が鳴っている。三階から見える外の景色は灰色。昨日からずっと曇りだ。
沈黙の中、口を切ったのはあなた。
「春で、いいんじゃないかな」
「え?」
「別れるのは春で。……新しい門出ってことでさ、な? そうしよう。そしたら、ここに毎日来る必要なくなる。こんな……辛気臭い場所に」
そう言ってあなた、わたしに優しく笑いかけた。冷たい雰囲気のただよう病院の一室で。
ーー死ぬとわかっていても尚、そんな風に笑えるあなた。
大学四年生の頃から付き合い始めて五年、ようやく婚約に向けて話を進めていた。そんな矢先に見つかった癌。
早期の発見と言うには程遠かった。現在、二度目の抗がん剤治療で入院中。
日に日にやつれていくあなた。そんな中、別れ話を口にするようになった。
どうせ自分は死んでしまうのだから、少しでもはやく別れて次の出逢いを見つけてほしい、なんてあなたは言う。
ずるい。なにもかも自分で片付けようとする。そういうところ、嫌い。嫌いよ。
「ねぇ」とわたしは言った。
「なんだい?」
穏やかな声色のあなた。
なんと言われようと、わたしの気持ちが揺らぐことはない。
「結婚、いつになったらしてくれるの?」
「え……だからそれは現実的じゃないって何度も……」
「わたし、ずっと待ってるんだけど。これがわたしの本心。別れるつもりなんてないから」
「朱美……無理しなくていいんだ。俺はもうだめなんだよ。あと何年持つかもわからない。だから、俺のことなんてはやく忘れてさ……」
「もう決めたの」
「え」
わたしは言った。目を見て、はっきりと、あなたに。
最後まであなたと一緒にいる、と。
あなたと過ごした日々は楽しかった。たくさんの愛をもらった。新しい出会い? そんなもの必要ない。わたしの愛する人は、あなた一人でじゅうぶん。
大丈夫。何があっても、わたしは乗り越えていくつもりだ。
潤んでいくあなたの瞳。そして、ゆるゆると首を振りながらうつむいた。
「なんだよ……せっかくきみのことを諦めようとしてたのに、諦めきれなくなるじゃないか」
「諦めなくていい。わたしは、ずっとそばにいる。だから、別れるなんてもう言わないで」
「……あぁ……わかった。わかったよ」
「うん」
「なぁ、朱美」
「なに?」
「やっぱりさ。その……俺と、結婚してくれるかな」
照れたあなたの顔。恥ずかしいと目をそらす。そういう可愛いところ、好き。
涙を拭うと微笑んだ。
「ーーえぇ、もちろん。あ……式は無理でも、写真だけは撮りたいな」
すると、あなたは口元を緩めて言った。
「それなら春がいいね」 第四十九回ワイスレ杯参加作品
>>764
>>775
只今、十四作品!(`・ω・´) 「「別れるなら春がいいね」とあなたは言った。そうですね? 総理」
「内閣総理大臣」
「えー、私がいついかなる場所で誰に対してそのような言葉を発したのか、一切記憶にありませんのでお答えすることはできません」
「安陪蓮子くん」
「総理、とぼけないで下さい。あなたがこれを言ったのは昨年の2月28日、相手は件の女性に間違いありません。春といえばそのすぐ後、5月には解散総選挙がありました。
大事の前に女性関係を清算しておこうというおつもりだったのではないですか?」
「内閣総理大臣」
「そのようなことは一切ございません。根拠のない憶測でものを言うのはやめていただきたい」
「安陪蓮子くん」
「根拠ならございます。私は総理がその女性に送られたメールのデータを入手しております。一部読み上げさせていただきますと、某日「週末は2時間だけ取れるから、10時にいつものホテルでね♡」「早く○○ちゃんに会って可愛いおっぱいをチュッチュちたいな」。
御多忙の中で女性に会われる時間を作るご苦労と総理という重責のストレスが偲ばれる文面ですね。そしてこれが2月末を境に別れ話へとすっかり変わっております。
これはもう、完全に不倫の証拠に間違いないのではありませんか?」
「内閣総理大臣」
「そのようなデータはいくらでも捏造が可能でありますし、それにもし仮にそれが本物であるとしたら、私の通信記録がハッキングされたということであります。
ご存知の通り違法に収集された証拠は証拠としての効力を有しませんので、私としては何も申し上げることは御座いません」
「安陪蓮子くん」
「残念ながら総理、このデータはお相手の女性に提供して頂いたものですので、違法性はありません。先の総理の文言も彼女から直接聞いた言葉です。
更に、私は重要な情報を入手致しました。
昨年1月21日の夜、総理の活動記録によりますと、あなたは赤坂の料亭で派閥の議員様方との会合に出席なさっています。ですが実際にはそのような会合は開かれておらず、その日あなたは葉山の別荘でかの女性とお会いになっていた。間違いありませんね?」
「内閣総理大臣」
「そのような事実は御座いません」
「安陪蓮子くん」
「そうですか。では総理、こちらをご覧ください。葉山市内の防犯カメラの映像ですが、女性と腕を組んで門の中へ入って行くあなたの姿が顔まではっきりと映っています。これでも白を切るおつもりですか?」
「っ……!」
「総理?」「内閣総理大臣」
「ハッ! えええーと、が、画像が不鮮明でよくわかりませんね。まあ多少は私に似ていないこともないですが、これだけでは何とも。事実関係を調査の上、後日改めて御回答申し上げたいと思います。では本日はここまでということで!」
「総理! 総理!」
映像が切り替わり、スタジオへと移った。画面には司会者と、いかにも文化人でごさいといった風体のおっさんが数人、茶飲み話でもするようなのほほんとした様子で並んでいる。日曜日の朝の見慣れた光景だ。
「はい、昨日の予算委員会の様子でした。ではここでコメンテーターの皆さんのご意見を窺いましょう。皆さんいかがですか?」
司会に促され、おっさん達が一斉にしゃべり始める。
「蓮子代表、相変わらずノッてますね。総理はタジタジじゃないですか」
「いやあ、安陪腎三総理もしぶとく頑張っていますよ。一体どこまでトボけるつもりなのやら」「もういい加減、謝っちゃえばいいのに」
「また新しい証拠が出てきましたね」
「あれ、出所は例の女性でしょ? これまでもそうですけど、どうして一気に出さずにチョコチョコ持ってくるんですかね」
「そりゃあ、勿論これでしょう」 おっさんの一人が、親指と人差し指で輪っかを作りながら下品に笑う。
「なるほど、小出しにしてその度にお小遣いを戴こうと」「強かですなあ」
「それにしても…」と司会。「その昔、あのお二人が結婚なさった時は新進気鋭の若手議員同士の結婚ということで随分と話題になりましたが」
「そうね。あれから30年経って一方は総理大臣、もう片方は野党第一党の党首と大変なご活躍ですよね」
「プライベートと政治信条は別という潔さが、お二人ともに長年に渡って国民の支持を受けてきた訳ですが、ここへ来てこんな問題が持ち上がるとは誰も想定していませんでしたねえ」
「想定外と言えば、国営放送もまさか夫婦喧嘩の生中継を延々とさせられるとは思っていなかったでしょう」
「もう半年以上もやり合ってますもんねえ」
「いつまで続くんですかねえ」
「ねえ……」 >>779
前半が面白かった。
コメンテーターは蛇足かな。
でも前半は今回のエントリー作品で一番面白かった。 「「別れるなら春がいいね」とあなたは言った。そうですね? 総理」
「内閣総理大臣」
「えー、私がいついかなる場所で誰に対してそのような言葉を発したのか、一切記憶にありませんのでお答えすることはできません」
「安陪蓮子くん」
「総理、とぼけないで下さい。あなたがこれを言ったのは昨年の2月28日、相手は件の女性に間違いありません。春といえばそのすぐ後、5月には解散総選挙がありました。
大事の前に女性関係を清算しておこうというおつもりだったのではないですか?」
「内閣総理大臣」
「そのようなことは一切ございません。根拠のない憶測でものを言うのはやめていただきたい」
「安陪蓮子くん」
「根拠ならございます。私は総理がその女性に送られたメールのデータを入手しております。一部読み上げさせていただきますと、某日「週末は2時間だけ取れるから、10時にいつものホテルでねハァト」「早く○○ちゃんに会って可愛いおっぱいをチュッチュちたいな」。
御多忙の中で女性に会われる時間を作るご苦労と総理という重責のストレスが偲ばれる文面ですね。そしてこれが2月末を境に別れ話へとすっかり変わっております。
これはもう、完全に不倫の証拠に間違いないのではありませんか?」
「内閣総理大臣」
「そのようなデータはいくらでも捏造が可能でありますし、それにもし仮にそれが本物であるとしたら、私の通信記録がハッキングされたということであります。
ご存知の通り違法に収集された証拠は証拠としての効力を有しませんので、私としては何も申し上げることは御座いません」
「安陪蓮子くん」
「残念ながら総理、このデータはお相手の女性に提供して頂いたものですので、違法性はありません。先の総理の文言も彼女から直接聞いた言葉です。
更に、私は重要な情報を入手致しました。
昨年1月21日の夜、総理の活動記録によりますと、あなたは赤坂の料亭で派閥の議員様方との会合に出席なさっています。ですが実際にはそのような会合は開かれておらず、その日あなたは葉山の別荘でかの女性とお会いになっていた。間違いありませんね?」
「内閣総理大臣」
「そのような事実は御座いません」
「安陪蓮子くん」
「そうですか。では総理、こちらをご覧ください。葉山市内の防犯カメラの映像ですが、女性と腕を組んで門の中へ入って行くあなたの姿が顔まではっきりと映っています。これでも白を切るおつもりですか?」
「っ……!」
「総理?」「内閣総理大臣」
「ハッ! えええーと、が、画像が不鮮明でよくわかりませんね。まあ多少は私に似ていないこともないですが、これだけでは何とも。事実関係を調査の上、後日改めて御回答申し上げたいと思います。では本日はここまでということで!」
「総理! 総理!」
映像が切り替わり、スタジオへと移った。画面には司会者と、いかにも文化人でごさいといった風体のおっさんが数人、茶飲み話でもするようなのほほんとした様子で並んでいる。日曜日の朝の見慣れた光景だ。
「はい、昨日の予算委員会の様子でした。ではここでコメンテーターの皆さんのご意見を窺いましょう。皆さんいかがですか?」
司会に促され、おっさん達が一斉にしゃべり始める。
「蓮子代表、相変わらずノッてますね。総理はタジタジじゃないですか」
「いやあ、安陪腎三総理もしぶとく頑張っていますよ。一体どこまでトボけるつもりなのやら」「もういい加減、謝っちゃえばいいのに」
「また新しい証拠が出てきましたね」
「あれ、出所は例の女性でしょ? これまでもそうですけど、どうして一気に出さずにチョコチョコ持ってくるんですかね」
「そりゃあ、勿論これでしょう」 おっさんの一人が、親指と人差し指で輪っかを作りながら下品に笑う。
「なるほど、小出しにしてその度にお小遣いを戴こうと」「強かですなあ」
「それにしても…」と司会。「その昔、あのお二人が結婚なさった時は新進気鋭の若手議員同士の結婚ということで随分と話題になりましたが」
「そうね。あれから30年経って一方は総理大臣、もう片方は野党第一党の党首と大変なご活躍ですよね」
「プライベートと政治信条は別という潔さが、お二人ともに長年に渡って国民の支持を受けてきた訳ですが、ここへ来てこんな問題が持ち上がるとは誰も想定していませんでしたねえ」
「想定外と言えば、国営放送もまさか夫婦喧嘩の生中継を延々とさせられるとは思っていなかったでしょう」
「もう半年以上もやり合ってますもんねえ」
「いつまで続くんですかねえ」
「ねえ……」 >>780
俺はむしろコメンテーターの部分が好きだな
最後の「ねえ」がいい。 第四十九回ワイスレ杯参加作品
>>764
>>775
>>782
只今、十五作品!(`・ω・´) >>783なるほど。もう一度読むと確かにmeaningが効いてて良いね。
これは優勝候補かな。 >>779が優勝
他のやつに比べてダントツで面白い 「」の中に「」を入れ子しまくって文章の体をなしてない >>748
>「別れるなら春がいいね」とあなたは言った。
あなたは誰なのか。
あなたは尊敬が含まれている、またはメッセージだが、誰に何を言うのだろうか。
>オレ様は55歳の童貞でファーストガンダムファンだけど、
脈絡がない自分語り。別れるならのくだりとまるっきりつながらない。
読者おいてけぼり
というか作者の中で読者が存在してない。
>アニメ見るときはいつもズボンをおろしちんぽしごく。
おろしちんぽっておろし生姜? おろしニンニク?
おろしてなら分かる。おろし、ちんぽでも
伝わる。
おろしちんぽは日本語ではない。
>Bパートのクライマックスのとこで射精するのって気持ちいいぜ。
唐突な呼び掛け。誰に呼び掛けてる?
いきなりのメタ展開。
別れるならのくだりとの関連性が見えない。
>ガンダムファンならガンプラ片手にアニメ見ながらちんぽしごくのは常識。
それが常識だとして作者は読者にどういう感情を伝えたいのか。
伝わって来ない。
>女とセックスするよりリアル 、正直、女なんて要らない。
主義主張に至るストーリーが全くない。
記憶さんのエッセイの方が明らかに上質。
結論。
これは本当に読者に寄り添った作品です。
丁寧に張られた伏線。
息もつかせぬ展開。何より文章が美しい。筒井康隆も読んだら嫉妬するでしょう。
芥川賞の最終選考にも残るでしょうね。
文学とはかくあるべきです。
と、ホットドッグ星雲から来た宇宙人なら絶賛するレベルです。 俺は知恵遅れと別れたい大学生。
だが某組織が別れさせてくれない。
俺は臭いセリフを言うのが大嫌いなんだが、その組織は
「別れるなら春がいいね」
と言わなければならないという制限を俺に設けてきた。
んなこと言っても俺は絶対に臭いセリフは言わねえんだよ。
大体な、
「別れるなら春がいいね」とあなたは言った。
だからすんなり別れましょう、と言ってあっさり別れられるなら痴情の縺れだかなんだかで死ぬ奴はこの世におらんわ。
こんな臭いセリフを考え出した奴を俺は殺したい。百回でも殺したい。殺しまくる。
「殺しまくるー!」
と言いながらずたずたに切り裂いてやりたい。
まあ、それはともかく。この小説で俺はその知恵遅れを殺してしまう訳だが、小説だから俺は責任を取る必要などない。
皆に親切心から忠告する。殺したい奴がいるなら、七面倒臭いことをせずにとにかくぶち殺してしまえ。それが一番簡単だ。
殺したら見つかる、と言ってるの、あれは嘘だからな。慎重にやれば捕まる訳がない。マジで。
以上俺からの忠告でした。 俺は知恵遅れと別れたい大学生。
だが某組織が別れさせてくれない。
俺は臭いセリフを言うのが大嫌いなんだが、その組織は
「別れるなら春がいいね」
と言わなければならないという制限を俺に設けてきた。
んなこと言っても俺は絶対に臭いセリフは言わねえんだよ。
大体な、
「別れるなら春がいいね」とあなたは言った。
だからすんなり別れましょう、と言ってあっさり別れられるなら痴情の縺れだかなんだかで死ぬ奴はこの世におらんわ。
こんな臭いセリフを考え出した奴を俺は殺したい。百回でも殺したい。殺しまくる。
「殺しまくるー!」
と言いながらずたずたに切り裂いてやりたい。
まあ、それはともかく。この小説で俺はその知恵遅れを殺してしまった後である訳だが、小説だから俺は責任を取る必要などない。
皆に親切心から忠告する。殺したい奴がいるなら、七面倒臭いことをせずにとにかくぶち殺してしまえ。それが一番簡単だ。
殺したら見つかる、と言ってるの、あれは嘘だからな。慎重にやれば捕まる訳がない。マジで。
以上俺からの忠告でした。 第四十九回ワイスレ杯参加作品
>>764
>>775
>>782
>>791
只今、十六作品?(`・ω・´) 第四十九回ワイスレ杯参加作品
>>764
>>775
>>782
>>792
只今、十六作品!(`・ω・´) 「人を殺すということについて」はワイスレ杯参加作品です。 縛りが半端無いからね
やってみればわかるけど例えば
状況はこうで
季節はいつで
居酒屋で女と出会って
絡まれた
なんてのより半端なくキツイ 抜け道
本のタイトル。古代言語の文章。絵画
殴りあいの合間の独白
手紙。尋問。普通の独白。
正攻法
センチメンタルな思い出語りからの決断。思い直し。あるいは破局。
「」とあなたは言った。
出来事はすでに起きた。あなたとは距離がある。それを元に思考。
三人称ではない。
「別れるなら春がいいね」恋愛関係。隠喩。破局。センチメンタル。
センチメンタル×センチメンタル=陶酔
限られた字数で陶酔に感情移入させる。状況は複雑。
高度な描写力、構成力が要求される。
一人称を書き慣れている人が有利。さらに面白いとなると書ける人は限られる。
書けるのは柔軟な思考の持ち主。
構成力も要求される。
「あなたが言った」が尋常ではなく作文を縛る。
その縛りで書きたい物語を思い付く人がいるのか。
ここからラストスパートだと思う。あるいは皆放り投げてる。 私は言われた通りスカートを捲り上げた。股座をひやりとした風が通る。暖房はついているが
パンツは既に下げているしこの前さっぱり剃られたばかりで、その分寒く感じられた。
「いいねぇ、写真を撮りたい気分だよ」
あなたの吐息が私の恥部を撫で上げた。体がピクンとするも私は平然を装い我慢する。
「部活の奴らに言いたかったよ。お前にもこんな一面が有るんだって」
「先生クビになっちゃうよ?」
「じゃあ俺だけで楽しむか」
あなたはそう言って私の股間に顔をうずめた。
「やっ、ちょっと待って! ……んんっ!」
身をこわばらせるも無駄だった。あなたは強引に股をこじ開け舌を這わせた。引き離そうとしてみても
犬の様にスカートの中でぺろぺろするばかり。脚も抱えられては逃げることすら叶わない。
ついに舌が私の恥丘をこじ開けた。体の中で蠢く度に私の呼吸は荒くなった。
「あっ、あぁん! もう、や……」
部屋の中に嬌声と水音が木霊した。力が抜けて立てなくなる頃、あなたは顔を覗かせた。
「ベッド行くか」
そして汚れた口元をスカートで拭った。
 
私は仰向けのあなたを膝立ちで跨いだ。不安定なベッドの上でよろめく私をあなたは楽しそうに見上げている。
「懐かしいなぁ。やっぱりお前はその格好が一番だ」
リクエスト通りに私はバレーのユニフォームに着替えていた。実際、私がこの姿になるのは久しぶりだ。
半年前の県大会での試合以来、いやその日の夜にこのホテルで着た時以来か。健康的な姿がそそるらしい。
「んっ、んふぅ……」
ショートパンツを少しずらしてあなたの肉棒を受け入れた。腰を下ろして根元まで喰わえ、一呼吸。私の中で熱く脈打つのが分かる。
「腰ふり運動、構え!」
急にあなたはそう言った。
「え? ちょっと先生、何言って……」
「いいからいいから。用意、始め!」
こうなっては何を言っても無駄だと知ってる。私は部活の時の様に声を出した。
「北コー、ファイッ、オッ! ファイッ、オッ!」
私は四つん這いで腰を振った。肉の打ち合う音が響く。汗やら愛液やらが飛散する。あなたが私の乳首を摘まんでも、リズムに合わせて腰を振った。
鏡に私の姿が映っていた。カエルみたいに足を開いてお尻だけ上下している。下品な姿に一気に体が熱を帯びる。
「どうした? ちゃんと声を張れ!」
「だって、センセ……あぁんっ!」
あなたが下から突き上げてくる。より強い刺激に声は上擦り、掛け声はもはやただの喘ぎ声になっていた。
「あっ! あっ! あんっ! はぁんっ!」
リズムを刻む声が一層大きくなった時、私の口はあなたの口で塞がれた。そしてーー
精液が注ぎこまれた。そして私は絶頂に達した。
気持ち良すぎて何も考えられなかった。ただ体を痙攣させてあなたにギュッとしがみついた。
口も、胸も、性器も全て密着し、お互いに空気を交換し合い、唾液を絡め糸を引かせた。
好きな人と一つになった気分。その喜びが心を満たした。
ずっとこの時が続けば良いのにと、私は思った。
 
二人してホテルを出た。路地は暗い。大の男と女子高生が歩いていても何も言われないほどに閑散としている。
私は封筒を受け取った。中を見ると万札が数枚。ネオンを頼りに数えたらいつもより多い。
「今日で最後だからちょっとオマケ。妹さん、中学生になったんだろう? お祝いに何か買ってあげなよ」
今までの感謝料だとあなたは言った。しかしその実は手切れ金だ。寂しさが私の胸に去来した。
「ねえ、先生……」
私の言葉を先生は制した。
「君はもうすぐ大学生だ。そして社会に出れば色んな人達と接することになる。俺より好きになる人も現れるさ」
「さんざんエンジョしといて今更先生ヅラすんの?」
「そりゃ教員だからね、君の将来も心配になるさ。いつか素敵な人に出会った時にきっとお前は俺なんかよりもその人を選ぶ。だから一緒にはなれないよ」
それでも食い下がるも、あなたは言葉を重ねて突き放した。
「別れるなら春がいいね」とあなたは言った。
あなたが歩き去っていく。これから何処に向かうのだろう、もしかしたら他の女生徒の所かも。
きっかけは家計を支える為だった。サイトに登録したら偶々あなたに見つかって、春を売った。
情事を重ねていく中で仮初の思いが本物に変わったのはいつだったろう。しかし若い春を求めるあなたに私はついていけない。
季節はもうすぐ春を迎える。出会いの春となるだろうか、それとも再び商品となるか、私はまだ分からないでいる。
あなたの背中が見えなくなるまで、私はそこに立ち尽くした。 「「別れるなら春がいいね」とあなたは言った。」
「よし、これで決まりね」
「おい、ほんとにそのセリフでいいのか?」
「いいんじゃない?だってこの子は春が好きって設定だったでしょ?」
「いやそりゃ確かに、設定にはあってるが、このシーンは一番の目玉シーンだぜ?そんなへんてこなセリフで良いのか?」
「そうはいっても、あなた全然案を出さないじゃない」
「いやだって、俺は恋愛とかしたことないしさぁ...」
「というかへんてこって何よ!哀愁がある良いセリフじゃない!」
「へんてこはへんてこだろ!別れを切り出すシーンで、なんで今じゃなくて春に別れようなんてセリフ言うんだよ!」
「はぁ?女の子が好きな人に別れを切り出すのよ!未練があるに決まってるでしょ!!」
「いやこの主人公が駄目だから愛想ついてって展開だろ!そんな未練とかないに決まってるって!」
「バーカ!マジでバーカ!アホ!」
「なにがだよ!」
「分かってないの!?ほんとに女の子と付き合ったこともないのね!いい?女の子ってのは一度好きになった男には、最後まで好きでいたがる性質なのよ!」
「うそつけ!お前も付き合った経験がないから漫画の知識で喋ってるだけだろ!」
「うるさい!女の子はピュアでかわいいものなの!」
「お前がまずピュアじゃねーじゃねーか!」
「ふん!何も案を出して無いくせに!」
「それさっき言っただろ!」
「分かった!じゃあ聞くね!」
「あ?なんだよ?」
「私より良い案を出してみて!今すぐ!」
「おまっ、それはちょっと...」
「やっぱりあんたの方がセンスないじゃない!早く!」
「落ち着け、落ち着けって...よし、良い案が考え付いた」
「へえ、私を越えられるとは思えないけど」
「見てろよ、よし!
「別れるなら夏が良いね」、これだ!!!」 >>805
というか、30分しかなかったからセリフだけにしたけど、これセーフなのか? >>807
大丈夫。今度マグネットでセリフだけコンテストとかある。
全然いける。
お題の難易度の高さは
「「」」
「『』」
の表記の影響が凶悪ってのもあるけど
それでも
表記を守ってつまらないより、破って面白い方が良い。 >>802
居合い斬りの要領で一瞬にして眠るのが居眠り
「うたたたたた!」と奇声を上げながら寝るのがうたた寝 「別れるなら春がいいね」
とあなたは言った。
「春っていうことは半年後だよね? そんなに猶予くれるなんて、優しいよねレイチェルは……。でも、そんなに甘くしないでほしい。僕は最低の男だ」
と自嘲気味に笑う僕の顔が相当気にくわなかったらしい。レイチェルはプラチナブランドを怒髪天にして、
「ばか大柴! 別れるならhurryにしろっつったんだヨ! どんな耳してんだヨ」
「ええ? 嫌だよ」
「しゃらくせえ!」
「shut upと言いたかったのかな? 相変わらず変な言葉だね。僕にしか君の会話通じないよ? 別れていいの?」
「どっちでもいいヨ、大して変わんない世!」
「現世と来世の話か。確かに現世が悪いからと言って転生してもよくなるとは限らない。だからこそ現世で頑張るべきだとは思うんだけど、急に真実を悟っちゃってどうしたの。別れるのがどうでもよくなっちゃった?」
「……フロートオーラばっかりのあんたとは、もうやってらんないって言ったの」
「お前それ、マジオーラで言ってんのか」
「本気で言ってたら、こんなに楽しく馬鹿ルーしてらんないよ!」
両手を広げて抱きついてくるレイチェルの額を僕は手刀で一撃。
「言葉は正しく使え」
「ブックオーラか……」 >>811
いいとこまで行ったんだが残念
椅子に座ったまま眠ったら
ワンス・アポンナタイム・イン・アメリカが流れるのがうたた寝
ゴッドファーザー・愛のテーマが流れるのが居眠り 第四十九回ワイスレ杯参加作品
>>764
>>775
>>782
>>792
>>801←文字化け!
>>803
>>812
只今、十九作品!(`・ω・´) ボクのパパはボクが寝たあと帰ってくる。
そしてボクが起きる前にお仕事に行ってしまって、いっつも家にいない……。
前は日曜日は家に居たのに、今は日曜日でも家に居ない。
お仕事、忙しいのかなぁ。
ずっと前のことだけど、楽しいことがあったんだ。
ママやパパの家族がみんなが集まってご飯を食べたんだよ。
あんまり会えないいとこの翔ちゃんと大きな家の広いお庭でたくさん遊んだんだ。
それでね、そこにね、鬼が来てね、ボクと翔ちゃんで豆を投げて退治したよ。
ママは嬉しくて泣いていたみたい。ホントー楽しかったなー。
それにその夜、翔ちゃんがウチに泊まってくれて、一緒に寝たんだ。
ボクとママの寝る部屋には黒いタンスがあって、仏壇って言うんだって、それがとっても怖いんだ。
だから寝る時に白い戸(ふすま)を少しだけ開けててもらうの、そしたら台所のママが見えるから怖くないんだ。
でもその夜は翔ちゃんが一緒にいたからぜんぜん怖くなかったよ、でも戸は少し開けてたけどね。
それから、いつだったかなー。夜ひとりで寝てたらちょっと目が覚めちゃって、台所でママが話してるのが聞こえたんだ。
「昔からあなたはそうだったわねー」
「えーそうかー」
あーパパと話してるんだ。少し開いたとこからパパとママの声が聞きこえたんだ。
それからすぐボク眠っちゃったけど、朝のママ、ちょっと嬉しそうだったよ。
それから寝てるとき、時々ママとパパの話す声が聞こえたよ。でもいっつも聞きながらまた眠ってしまうんだ。
「『別れるなら春がいいね』とあなたは言った。覚えてる?」
「アハハ、その話かー。あれは、君が大学を卒業した後の夏ごろ、急に留学したいと言ったことがあっただろ?
あちらの新学期、9月なんかすぐだ、急に離れるなんて……、まあ遠回しに考え直してくれという気持ちだったんだよ」
「でもちょうどその頃、お腹に裕太がいるのが分かって、留学しなかったのよね」
「そうだね、僕にとって裕太さまさまだ」
「そうね」
ボクは夢だったのかなと思ったんだけど、朝ママに聞いてみると。
「あら裕太にも聞こえた? そうよ裕太が生まれる前のことや、生まれたときの話、幼稚園や小学校の話をしてたのよ」
と嬉しそうに話してくれた。
「そうそうもうすぐ誕生日ね、そしたらすぐに2年生よ」
ボクの誕生日は春分の日だといって小学校はお休みだった。
そしてまた、いとこの翔ちゃんが遊びに来てくれて、この前と同じ大きな家の前の広い庭で遊んだんだ。
鬼は出なかったよ、あの時、ボクと翔ちゃんで退治したからね。
それからみんなでごはんを食べて、翔ちゃんは次の日は学校があるから泊まらなくて、ボクはママと一緒に寝たよ。
「裕太、起きなさい! さあ、早く顔を洗って。朝ごはんできてるわよ」
朝になるといつものママに戻ったみたいだった、あの嬉しそうだったママはどこにいったんだろう。
「さあ行ってらっしゃい」
行く前に、黒光りするタンス(仏壇)の方を見ると、今まで置いてあった白い布の運動会のお弁当みたいなのがなくなってた。
「いってきまーす!」
ボクは元気よく玄関から飛び出した。 第四十九回ワイスレ杯参加作品
>>814
>>815
只今、二十作品!(`・ω・´) ぶちこんだろかおもて書き始めたけど15分では無理やなぁ
焼酎飲もう 「別れるなら春がいいね」とあなたは言った。
わたしはちょうどその時
大根のへたを包丁で切り落としていたのだが、
何でそんな事を言うんだろう?
納豆に砂糖を混ぜてほーら甘納豆だよーと言って食べさせたのが原因だろうか。
男の心は胃袋でつかむ。ちなみに女は子宮らしい。これは13年前にスクーターで
皆で蛇行運転をしていた時の。
包丁を壁に刺した。柄は逆手に持っていた。
もう片方の手はあなたの喉をわしっとつかむ。
顔をうつむかせたまま、
わたしは逆壁ドン(使用:包丁)を続ける。
「ねえ何でそんな事言うの?あたしあなたに
いくら貢いだと思ってるの?
エッチだって毎晩させてあげてるじゃない。
最近ずっとあたしが上でしょ。
別れるなら春がいいねって何気取ってんの?
いい加減ちゃんとしてよ。
あなた別れる別れないの前に貸したお金返して。というか仕事してよ。
水商売って大変なのよ。誰の為に好きでもない男のちんぽを毎日
30本もしゃぶってると思うの?」
「あ、ええと……」
「いや。違うんだ。台本だよ台本。ほら。
演出家がくそでさ。
今時こんな台詞言わせるかよってさ。ほらほらここ。これ。
な? こんなの書いて良いのは谷崎潤一郎位だけどさ。
あいつ意識高い系きどってっからさ……」
あなたの言葉は続いた。
床に転がる台本を見やる。ひかれる赤線。
嘘は言ってないのだろう。
わたしはあなたの言葉より、話の長さに腰の奥が続々した。
そのままあなたを押し倒し、ズボンとかあるパンティーを脱ぐ。
それからあなたの顔をまたぐ形で仁王立ち。
そのままあなたの顔にしゃがみこんだ。
「なめて」
「え」
「なめてもらうなら今が良いの」とわたしは言った。 ここに、私の一等大切な友人である綾音さん、あなたのことを記そうと思います。
あの女学校で私は、どうにもご学友の皆さんの中に溶け込めませんでした。
華やいだ雰囲気で終始取り留めのないことを話されておいでで、引っ込み思案の私としては、その輪の中に入るのは中々難儀なことでした。
でも綾音さん、あなたは他の皆さんとは違いましたね。
読書好きで、あまり会話に興じることなく、誰かと話すとしても二、三、言葉短かに話されるくらいのもので。
私は仲間を見つけた思いになって、積極的にあなたの傍に近づいたものです。
中庭にある長椅子に並んで座っている私たちの姿は、他の皆さんの目からは奇異に映ったことでしょう。
何せ、いつも一緒にいるのに、ほとんど話すことがないのですもの!
二人して別々にご本を読んだりして、時折思い出したように言葉を交わしたかと思うと、またご本を読んで。
それは、真っ当なご学友同士の付き合いではなかったでしょう。
ですが、その静かなひと時が、私にはちっとも苦になることがなかったのです。
気ままにご本を読んで、くたびれたら、あなたと言葉を交わすか。
あなたがご本を読むのに没頭されているようでしたら、ご本を読んでいる振りをしながら、ちらちらとあなたのことを盗み見たりして。
ご本を見下ろす怜悧なお顔を盗み見るのは、全く飽きることがありませんでした。
少し細められた目に、すっと通った鼻筋、艶やかな唇。白粉を塗らなくても真っ白な肌には、何度羨ましいと思わされたことでしょう!
風が吹けば、長い御髪がさらさらと揺れて、大層見応えがありました。
ええ、認めましょう。はしたないことをしていましたとも。でも私は知っていますよ! 綾音さん、あなたも私のことを盗み見ていたことを。
ご本を読んでいて、ふと視線を感じ顔を持ち上げますと、あなたは慌てたようにご本に視線を落とすのです。
冷静な振りをなされていましたが、白い頬にさっと朱色が差しておいでだったので、実は丸分かりでした。
偶に交わす言葉は、些末なことがほとんどで。そのことに少しだけ不満を持ったりもしました。
大切な友人であるあなたに、踏み込んだことも尋ねたかったのですけれど。あなたは読んでいるご本の感想すら、あまり話したがりませんでした。
不思議に思って、訳を何度か尋ねると、あなたは渋々答えたのです。
「芳子さん、本当に大切なことは、簡単に口にするものではないわ」と、頬を朱に染めながら。
私の不満はすっかり霧散して、それきりあなたを困らせることを言わなくなりました。
その年の初雪が降ったあの日のことを今でも鮮明に思い出せます。
――「別れるなら春がいいね」とあなたは言った。
唐突に零された一言に、私は「えっ?」と思わず聞き返しましたが、あなたは何も言わず空から舞い落ちる雪片をじっと見詰めるばかりでした。
あなたが言葉足らずなことは、珍しいことではなかったので、私はまたご本を読み始めたのですけれど、するとまたあなたは口を開いて、「今年も雪が積もるのかしら?」と言われました。
前年度は雪が積もって大変だったのに、あなたの声音にはどこか期待するような響きがあって、私は内心首を傾げました。
が、またあなたを困らせないようにと、疑問は胸の内に留めました。
さて、その年は前年度と同じようによく雪が降りました。
学校の中庭はすっかり雪に覆われました。あなたと二人話せる別の場所を見つけなければと悩み始めた矢先、あなたは休学することになったのです。
恨み言を申し上げましょう。あなたは、本当に大切なことを口にされないのですから!
私がどれほどの不安に駆られたか、あなたに想像できるでしょうか?
御病気は深刻なものなのだろうか? いいや、すぐに復学されるに違いない。
そう自分に言い聞かせては、あなたのいない冬の日々を過ごし、そうして雪解けの春が訪れようという時に、あなたの訃報が届きました。
先生からそのことを聞いて、私の心は千々に引き裂かれたかのようでした。
私はあなたの痕跡を求めるようにあの中庭の長椅子へ向かいました。
呆然と長椅子を見ていると、僅かに残っている雪の中から、何やら頭を覗かせているものを私は見い出しました。
外観はオルゴールのような箱で、開けてみると一枚の便箋があります。
そこにはたった一行、『芳子さん、あなたは私の一等大切な友人です』と記されていました。
本当に大切なことは、簡単に口にするものではない、ですか。
何とも迂遠な形でしたが、私は恥ずかしがり屋なあなたの真心をついに確認したのでした。 第四十九回ワイスレ杯参加作品
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