寸評、夕方じゃないのかよ……

書くのがちと遅すぎたか
でも、まあ、助かった。
一応、書いた分を載せます。
>>504
三作目にして変化球。
二人の関係性はてんとう虫であるという一点突破物。アイデア勝負でありながら、人生観も絡めてくるという、なかなかの筆力を感じさせる佳作であった。

細かなことを言えば、「別れるなら春がいいね」とあなたは言った、の一文が唐突であり、かなり浮いて見える。また「あなた」の消化のために関係性を「兄弟」にしたと思われるが、卵の状態で兄弟の認識をし得る必然性が無い。

良い作品であるがゆえそこら辺の瑕疵が返って目立ってしまった形だ。

>>526
二人の関係性は夫婦。「あなた」を消化するためには最もオーソドックスで違和感を感じさせないものである。

猫の死をきっかけに夫の過去が明かされていく。静かで落ち着いた筆致はどことなく大正・昭和と古い時代の雰囲気を醸しており、妻が「あなた」と呼ぶ世界観の構築に成功をしている。

>ハチの病気が絶望的だとわかった時「別れるなら春がいいね」とあなたは言った。
「なぜ?」と聞くとあなたはこういった。
「悲しい季節は1つでいい、2つも3つもあったんじゃたまらない」

の文章からもわかる通り、「別れるなら春がいいね」の命題に対して明確に回答をした最初の作品である。

が、落ちに向かうにあたり、突然、構成、文章が乱れ始める。まるで何かを諦めたかのように。前半が良かっただけに惜しい作品という印象は拭えない。