とある海の近くにイチという少年が住んでいた。

その海には古くからの伝説があった。
巨万の財宝を積んだ一隻の船が沈没し、その宝がいまだ海の底に沈んだままだという言伝えである。

イチはそのことに大いに興味を持っていた、夢見がちな少年であったので。


とかね