「最後の冬」はストーリーがありがちだということより
人物造形で頼っているのがステレオタイプでしかもそれが古いステレオタイプだ、
ってのが古臭さの原因だと思う。

例えば貧困や病気は現在も深刻だし書けばいいんだけど、
今の小説で、病気のお父さんと娘出して
「いつもすまないねえ こんなときにお母さんがいてくれたら」
「お父さんそれは言わない約束でしょ」
とか言わせてる感じ(だけど部屋の明かりはLEDですから現代です! みたいな)。

今の弱い人たちがどういう形で存在するのかってを考えて書けたなら(難しいんだろが)、
ストーリーはありがちでもいけたんじゃないかと思う。