>>386
紹介したからには、スレ違いだが漏れの解釈を書いとくね。


少女を支えたのは、おじさんの死ではなく、残してくれた遺品の傘。(ここで生きているうちに渡せなかったという無念は一つの原因ではあるがメインではない)

それが何だというと、昼に描かれる傘による星空。
もちろんこの昼の星空のシーンは描写で泣かされる筆力はあるが、それよりも回想シーンのおじさんと二人で見たオリオン。
そこでの会話のやり取り。「普通」ではいられないおじさんと、それに堪えられず流した涙。

時がたち、主人公は普通ではいられなくなり、普通であろうとしてその苦しみの中もがき続ける。
そして普通でいられない自分におじさんとの共通点を知り、普通なのは自分だけではないという救いと同時に、その人が自分を愛してくれたことを思い(普通ではなくても人を愛せることを知る)、思春期の甘い自己投影とともに涙を流す。

再生にしても、高校浪人と相変わらずの一人だが、その兄の遺品が仲立ちしてくれた家族(特に父だろう)に支えられるのと完全には問題を解決させないその甘すぎない現実感覚は、素晴らしくない?

んー、雰囲気だけで紹介したのではないのは分かってね。