>>11
ある国の王が、部下の中から勇士を選び出したいと思いました
体が大きいとか、力が強いというだけではなく、心が最も強い者です
そういう者を見つけ出すために、王は部下の兵士を集め、集まった横の地面に線を引かせてから告げました

「己の妻を恐れる者は、その線を越えて向こう側にゆけ」

兵士たちはぞろぞろ線を越えてゆきましたが、最後に一人だけ、線を越えずその場に立ち続ける兵士が残りました

「おお、そなたこそ真の勇士じゃ!」と王は喜びその兵士を呼び寄せ話を聞くと

「いやあ、王様の声があんまり聞こえなかったもんで……よくわからない時は軽はずみに動くんじゃないよってうちの嫁さんに言われてまして……」