>>99
ドーラ様も、山に降り立っただけではわからないとすぐに悟ったのだろう。
私の質問には答えず、スタスタと歩き、ある岩の前に立った。 
そして岩に手を当てて、ボソボソと呪文を唱え始めたんだ。
「これは……」
呪文が終わると、岩はスッと音もなく消えていた。