>>246
使用するお題→『とうそう』『せんとう』『いちご』『すき』

【忍者、また現る!そして決着!】(1/3)

定休日である水曜日の夜。ライアンとレイチェルはリビングで夕食を食べながら、テレビを見ていた。
すると奇妙なニュースが飛び込んできた。このシチリアにある小さなイチゴ農園に泥棒が侵入し、大量のイチゴを盗んでいったとのことだった。
その泥棒の正体はなんと日本刀を背負った忍者で、農夫は捕らえようとするも非常に俊敏な動きに対応できず、そのまま逃走を許してしまった。
それを見たレイチェルは思わず立ち上がる。

「あの忍者、ライアンのロールケーキの次は農園の大切なイチゴを盗んだのね。ゆ、許せない…!!」
「お、落ち着けってレイチェル。少し頭を冷やしてさ、ほら」
「ご、ごめんなさい…」
「よっぽど逃したのがショックなんだね」
「だって成す術なくロールケーキを奪われたんだからすっごく悔しくて、悔しくて…」
「でも今は冷静になって。勇敢な女ガンマンである君なら、次こそは必ずあの忍者を捕まえられる」
「ラ、ライアン、ありがとう!」

レイチェルは思わずライアンに抱き着く。

「さ、明日はまた仕事で早いからもう寝よう」
「そうね!」

シャワーを浴びてパジャマに着替え、ベッドに入って寝ようとするレイチェル。
しかし、どうしてもあの忍者のことを思い出して不安になり、なかなか寝つけなかった。

「(あの俊敏な忍者に立ち向かうにはガンマンじゃなく、黒猫の衣装の方がいいのかな…?)」

黒猫の衣装を着れば忍者と対等に渡り合えるかもしれない。

「(だ、ダメダメ!私は基本ガンマンでなくちゃ!黒猫はいざという時のためだけ!)」

あれ以来、負けないよう必死に射撃の練習を積んできたから今度は必ず勝って捕まえられる!
そう信じると、これ以上考えるのをやめて眠りにつくのだった。